通 史 昭和45年(1970) 日薬−県薬−市薬
九州薬事新報 昭和45年(1970) 2月10日号

 厚生省・県係官による 保険薬局指導 福岡県で個別・集団指導

 福岡県薬剤師会では二月九、十の両日厚生省および県の係官による合同、保険薬局、保険薬剤師の個別指導が行なわれ、引き続き十日午後からは、厚生省担当官(代田技官他事務官一名)によって保険調剤業務集団指導が行なわれる。

 九、十両日とも福岡市藤沢薬品福岡支店会議室において行なわれるが、十日の集団指導は、今回の医療費改訂によって(二月一日から)いちじるしく適用範囲が拡大された製剤加算について具体的に、詳細に解説があり、また薬価基準の問題点についても説明が行なわれることになっている。

 今回の個別指導対象薬局は左記のとおり
岩本、藤本(福岡)、明治(久留米)、河野(大牟田)、センター(飯塚)、市民、青柳(八幡)恵愛団(九大)

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 政府予算に 医薬分業推進費 初めて一部獲得

 厚生省は昨年、初めて「医薬分業推進に必要な経費」として(内訳は調剤薬局実態調査費八四万七千円と、調剤技術研修日九〇一万九千円)四十五年度歳出予算要求を行っていた。日薬はこの予算の獲得が医薬分業推進に大きく影響するとして、中央、地方を問わず総力をあげて努力した結果、一部予算を獲得したので同盟速報の「特報」で次のように報告している。

 ◆特報T
厚生省の分業推進 予算の復活折衝
昭和四十五年度予算の大蔵省内示は一月二十四日に行なわれました。厚生省がはじめて要求しました分業推進予算は、この第一次査定で落とされておりましたので、その復活のため、日本薬剤師会は、全国の多数の会員の総力を集めて、努力しております。わが国に、薬剤師制度が生れて以来、はじめて政府予算に医薬分業推進のための経費が認められるか否かという重要な問題であります。努力の成果のあがることを切望しております。

 ◆特報U
医薬分業推進政府 予算一部獲得
特報Tでお知らせしました医薬分業推進予算は、大蔵省との最終折衝において調査費として五九万六千円が認められ、一部の獲得が果されました。

 本予算は、速報第17号でご報告申上げましたものでありますが、一時査定では全然認められませんでした。日本薬剤会は直ちに、直接または、地方有力者を通じ、大蔵省、厚生省自民党、等に陳情を繰りかえしました。この結果「医薬分業推進に必要な経費」という項目を立てて、その中に調査費として、前記の金額が認められました。ただし九〇〇万円の要求を行なっていた研修費については、予算として、なお、検討すべき点があるとして、本年は見送りになりました。この点初期の目的を達することができず、まことに残念に存じます。しかし薬剤師職能が生まれて約一〇〇年政府は医薬分業を法的にとりあげながら、いまだかって政府予算に「医薬分業推進」と明記した項目は一度も取上げられなかったことを思いますと、今回の予算獲得は、まず橋頭堡を打立てたものであり、これを拠点として、次年度以降に大きな躍進がはかれるものと期待を強くするものであります。


 九州各県 会長・理事長合同会議 46年度九州山口大会休会など検討

 九州各県薬剤師会並に同医薬品小売商業組合は、武田薬品福岡支店の落成式に出席した機会を利用して、九州各県会長並に同理事長合同会議を一月二十七日午後三時から福岡県薬会館で開会、左記の諸氏が出席して当面する諸問題について協議した。

 ▽出席者
武田、木元(佐賀)隈(長崎)山中、上野(熊本)山村(鹿児島)矢田部(宮崎)杉原、益田(大分)四島、白木、工藤、藤野ほか(福岡)
会議は四島九州山口薬剤師会長のあいさつの後、薬剤師会関係として@九州山口分業同盟PR費の負担額についてA昭和四十六年度九州山口薬学大会についてB医薬分業推進についてC調剤料値上げ問題について組合問題として@公正競争規約についてAいわゆる大衆薬問題についてなど中央情勢報告並に種々協議した。

 ▽九州山口分業同盟PR費については、昨年熊本市における九州山口薬学大会の同盟代表者会で決定した本年度(44年11月〜45年10月)負担金は各県一万円で各県とも了承拠出したが、来年度からは宮崎県薬からの要望を考慮、九州山口薬剤師会費(薬学大会負担金も含む)の各県負担率(平等割と会員数制で算出した率)により負担することに決定した。

 ▽昭和四十六年四月、第四回日薬学術大会は、福岡市において開催される予定であるため、同年十月宮崎県担当で開会される九州山口薬学大会は休会し、四月の第四回日本学術大会に協力、バックアップすることを決めた。それより四島、白木、隈、杉原の各氏からそれぞれ最近の中央情勢が説明され、これらについて質問、意見要望などが活発に行なわれた。

 (1)医薬分業推進について
厚生省が四十五年度の予算に始めて要求している約一千万円の分業推進予算(調剤薬局実態調査費及び薬剤師の調剤技術研修費)獲得について、厚生省、日薬ではあらゆる対策を講じ努力しているが、新規予算であるため難行しているので、吾々地方としては側面から地方選出議員に対して有効と思われることを即刻実施することを決め、本会終了後直ちに実施することとする。

 一月十四日薬務局長は記者会見で、医薬分業は薬剤師としての「身分分業」か保険薬局を主体とした「機関分業」か目下検討していると発言した。厚生省の分業に対する考え方の一歩前進というべきであろうが、これについては吾々もよく検討する必要がある。

 (2)調剤料値上げについて
経過について報告があり中医協で沖委員懸命の努力にもかかわらず、医療費総額中、医=二兆億、歯=二千億、薬=四〇億であることからそのウェートの面で問題にされなかったと言われている。

 (3)いわゆる大衆薬について
日薬のこれに対する態度に誤解があるようだが、分業が如何に進んでも国民の軽治療の面からこれは拡充すべきである。日薬もこれにつき一月十四日、日薬の製薬、薬制、薬局合同小委員会を開き、「一般用薬問題特別調査会」として今後いわゆる大衆薬問題はどうあるべきか等について外国の資料なども検討、製薬団体や配置薬関係などとも連絡を密にし研究してゆくことになっている。次回は二月六日に開催の予定であるが、これには九州から杉原大分県薬会長が委員として委嘱されている。第一回委員会には中央薬事審議会の一般用医薬品特別部会日薬開局者の委員中村敏治、大村政敏、吉矢佑の三氏もオブザーバーとして出席した。なお、一般用医薬品はかくあるべきだというものを早急に、日薬吾々自体の手で作るべく努力しなければならない。

 (4)公正競争規約について
白木、隈両氏から現況報告があったが、これについて、一部反対の声があるがこれは吾々零細業者の代弁と称して実際は自分の利害から反対しているものであるから早急に進めて貰いたいとの意見であった。

 (5)全日本ドラッグストアチェーン機構について
全国的に大型店、薬局チェーンのグループ化が活発化しているが、近く全国各地の主要大型店、薬局チェーンが販売、仕入れ面での共同戦線を目的とした全日本ドラッグストアチェーン機構として発足することになった。現在参加しているのは全国で三十六社と聞いているが、九州でも熊本の同仁堂、下川薬品、福岡の平野薬局、大賀薬局、バーゲンセンターなど参加するようである。三十一日に発足するということであるが、吾々としてはこれに対するメーカーの動きなど含めて今後の成行きを注目する必要がある。

九州薬事新報 昭和45年(1970) 2月20日号

 厚生省・県合同 個別指導所見 福岡県薬剤師会

 昭和四十五年二月九、一〇日の両日、藤沢薬品工業兜汢ェ支店において開催された七保険薬局に対して行なわれた個別指導の結果の総体的事項は次のとおり、平素の注意を願います。

 (1)イ、日薬編「保険調剤」(昭和四十二年度薬学講習会テキスト)、の内容検討不十分。ロ、特に「保険薬局及び保険薬剤師療養担当規則」を十分研究し、規則に従い処理すること。(P、67)

 (2)保険薬剤師について
イ、保険薬局に勤務する薬剤師で保険薬剤師の登録をしていない者あり、この非保険薬剤師が調剤し、交付した分は、健保法上保険者に支払の義務がない。過去に返還を命ぜられた事例あり。薬剤師を雇傭するときは必ず保険薬剤師の登録いかんを確認すること。
ロ、保険薬剤師不在の場合の措置(急がねば待ってもらうか、急げば近くの保険薬局を紹介する等)

 (3)調剤について
イ、歯科領域で用いられる「アズノール」多くの場合含嗽用であるのに、内服として調剤、請求しているものあり。
ロ、トローチ剤をまだ内服として取扱っているものあり。
ハ、S、D、M、を屯服としているものあり。
ニ、処方せんに単位の記入ないものを調剤しているものあり。
ホ、看護婦が患者の手を経ず直接持参した処方せんにより調剤しているものあり。
ヘ、勝手に類似品を調剤しているものあり。
ト、シロップ剤の代りにカプセル剤を調剤したものあり。
チ、不審な点があるとき、手持薬品がないときは、必ず処方せん発行医の指示を受けること。

 (4)処方せんの内容について
イ、処方せんは、どこの保険薬剤師でも理解し、調剤しうるものでなければならない。特定の医師と特定の薬剤師のみが理解できるものはよくない。
ロ、処方薬の単位記入ないものあり。
ハ、交付年月日の記入もれあり。
ニ、総量を記入し、一日量と混同されやすいものあり一日分、一回量記入が原則。
ホ、公認された略号、略名以外の使用は不可。
ヘ、処方内容の印刷は研究を要す。
ト、処方せんに薬局名印刷は好ましくない。

 (5)調剤後の処置について
イ、調剤録の代りに、処方せんの余白を利用したときの記入もれ多し。
ロ、医師に対する照会、医師からの指示により、処方内容、その他の変更、修正、確認等を行なったときは、処方せんの備考欄に、日時、相手の氏名、内容事項を詳細に記入しおくこと。
ハ、保険薬剤師が二名以上いるときは、実際に調剤した者の氏名を記入すること。
ニ、一部負担を徴したときは計算額とは別に、実際徴収額を記しおくこと。
ホ、一部負担金は、円以下は四捨五入し、請求分は、保険者毎にまとめ円以下は切り捨てとする。(P92)
ヘ、一部負担金は、ホにより円まで正しく徴収すること。そうでないと、薬局による価格差を生ずることになり、患者が薬局に対する信頼性を失う。

 (6)請求事務について
イ、明細書中、内服、屯服、その他を混同しているものあり。
ロ、同一処方を日別に二欄、三欄に記入しているものあり。
ハ、一部負担欄、決定欄に記入しているものあり。

 学薬だより

 ▼福岡市学校薬剤師会は前年度一年間を通じて調査した三筑中学校の「教室内空気調査とフリッカー値測定」を行い、この程その結果を発表した。
@じんあいは清掃時水濡れ雑布使用が良い。
A教室内の環境は左記のとおり
冬期=気温一二度〜一四度、湿度五七%〜六七%気動毎秒〇〜〇・〇五m感覚温度一一度〜一四度二酸化炭素〇・〇八%〜〇・四三%、じんあいは吸光度〇・一二
夏期=気温二一度〜二五度、湿度四九%〜七一%気動毎秒〇〜〇・〇五m感覚温度一九度〜二二度二酸化炭素〇・〇五%〜〇・〇九%、じんあいは吸光度〇・〇五〜〇・一〇
B中学生で、通常の授業ではフリッカー値の低下はあまりない(睡眠時間七〜九時間の場合)
C修学旅行前後ではフリッカー値が低下する。
D嫌いな学課の授業時間はフリッカー値が低下する。

 ▼同会が当仁小学校で実施した集団検尿による異常所見は左記のとおり
▽男女別に別けた場合の陽性の数
男=一回目二九名二回目二名、三回目〇名四回目〇名、女=一回目三六名、二回目一〇、三回目三、四回目三
腎疾患、糖尿病について早朝尿によるスクリーニングテストを行い、最終的に異常者は三名でネフローゼ症候群一、亜急性腎炎二名であった。今後医師の健康診断に検尿を加える必要がある。

 開局薬剤師 総懺悔のときか 隈治人

 組織の再建
旧臘の総選挙で社会党の異常ともいえる敗退が世間の評判になった。社会党は新年早々再建論議に湧いているようである。社会党と薬剤師会とは、一応それほどの縁はなさそうだが、僕は組織又は団体としての社会党の現状と、その再建論に相当の関心を払っている。衰退しつつある組織をどう建て直すかとうテーマは、われわれ薬剤師会にとっても同じく、というよりももっと切実なテーマであると思うからである。

 社会党の敗因は一般的には「理論倒れ」と「日常活動の不足」とに帰せられているようである。しかし有識者の間には、むしろ「理論倒れ」ではなくて「日常思索の不足又は欠除」であり、「日常活動の不足」でなく「尖鋭にすぎる宣伝や活動の日常的自己陶酔」にあったのではないか、とも指摘されている。観測や批判はさまざまである。

 薬剤師会についていえば、医薬分業についていま倒れるほどの独自的理論さえあるのかと自問せざるを得ない。また日常活動の不足はいわずもがなである。「日常思索」などを考える前に、まず現在の自慰的逃避的消極性をここらで早くふっきって、強引にでも前衛的なグループだけでも、足場をならし足場をかため、少しづつでも、何かを積み上げ築いていくという転機をどうにかしてつくらねばならないのではあるまいか。いまでも遅すぎるが、まだ望みは完全に消え失せたわけではないのである。しかしこのままでは折角の機運もそのうちに泡のように消えてなくなるかも知れない。

 実践なき批判はムダゴト

 一億総評論家といわれるご時世を反映して、薬剤師のなかにも名評論家はゴマンといるようである。僕などもその一人であるといわれそうな気もする。しかし評論家というのは実行家ではなくて、戦争に負ければ外国人にでもなったような錯覚で自分をふくむ自らの民族にツバを吐きかけ、いい気になっているタグイである。薬剤師にもそのような風潮が多すぎはしないのであろうか。

 こんどの社会党の総選挙における全般的劣勢においても、選挙区で独自に現実的に個性的に力戦奮闘したところでは、むしろ勢力を伸長し、保守や他の野党を立派にうち破ったところもすくなくはない。われわれが日薬のヌルマユを非難し、その医師会順応主義をいきどおることはたやすい。又それは有意義な場合もある。しかし単に評論としてやるのなら価値はない。分業の実践は日薬がやるものではなく、実際には県薬がやるものである。

 いや県薬がやるよりも、むしろ郡市薬剤師会がやるものである。さらに郡市薬剤師会がやるというよりも、薬剤師個々がやるということである。薬剤師個々がやるために、やりやすいように、やり得るように県薬が動きかつ指導していく、又郡市薬剤師会がそれに有機的につながって動いてゆくということしか現実的には方法はないであろう。批判をやめよというのではなく、批判と共に地道な実践をやるべしということである。地道な実践こそ「チリもつもれば山」ともなり得るであろう。実践なき批判はムダゴトにすぎないのではなかろうか。道はけわしいが、それだけに口を動かし、ペンをうごかすだけでは体全体は動かない。われわれにいま必要なことは体を動かすことであり、歩むことであり、両手をつかうことしかないと思われる。

 総ザンゲのときか

 新しい年度の国家予算は、昨年度に比して一兆二千億円ほど膨れあがった。そのうち政府自体の自然増経費が九千億、実際の増額は三千億であるが、そのうちの八百億はコメにもっていかれ、六百億は医療費に食われるという編成ぶりである。つまり約半分が農民と医師歯科医師会にふり当てられたのである。薬剤師会の渇望した分業予算の目標は、薬局調査費約八十五万、薬剤師研修費約九百万計九百八十六万ほどであったが、ゼロ査定ののち日薬が懸命にがん張って復活したのは薬局調査費の五十九万六千円にすぎなかった。あまりにも現実はきびしすぎるといわねばならぬ。しかし、このどうにもならない現実のなかで、評論のタネはありあまるほどあろうとも、われわれが考えるべきことは、まさに評論ばかりしていて安閑と暮していたからこそ、こんなになったのではないかという反省ではないであろうか。開局薬剤師特に役職者はまずここで総ザンゲするくらいの気持があってもよいのではなかろうかと僕は思う。

九州薬事新報 昭和45年(1970) 2月28日号

 福岡県薬 日医・日薬の動向注視 理事・支部長合同会議

 福岡県薬剤師会は第一六九回理事会並に第一五五回支部連絡協議会を二月一七日(火)午後一時半から福岡県薬会館で開会、▽中央情勢報告▽日本薬剤師会学術大会▽社会保険業務▽第25回通常代議員会▽その他について報告並に協議、引続き日薬代議員の打合せを行った。

 当日は役員二三名中一八名、二四支部中一八支部長が出席、四島会長あいさつのあと、工藤専務理事の司会により、まず
(1)中央情勢報告
@医療費改訂について
A一般用薬問題について
B公正競争規約について
C日医のポスターについて
などの報告のうち、分業問題の今回始めて予算化した医薬分業推進費については、調査費だけ認められ、金額も僅かであるが、一応芽を出したことに意義があり、今後の推進が容易になったことが大きな収穫である。
Aいわゆる大衆薬についてはかぜ薬の承認基準が内示され、二七日に最後の決定をみる予定である。日薬の一般用薬調査会は一九日開かれる。この問題は次々に引続き検討され、医薬品の進歩と関連して永久に続けらるべきものと考える、これに対して日薬としては分業推進とあいまって薬剤師職能の確保の面から引続き対処する方針である。
B公正競争規約については少数の反対者の声が大きく取上げられている状況と考えられる、早急に推進されることが望ましい。
C日薬の同盟速報でも報告している日医の薬価基準未収載医薬品の使用、保険医師の勤務時間の短縮、調剤手数料の格差についてなど一連の発表は、武見会長得意の先制攻撃と考えられるが、薬剤師会として調剤手数料の格差の問題は、医薬分業推進に影響するため日薬としても硬化している。ここに至れば、専門家である薬剤師が調剤する場合の意義(調剤料の格差の正当性)についてPRせよとの空気も醸成しつつあるので今後の動向を注意すべきである。

 (2)社会保険業務について
厚生省の保険薬局指導について工藤、中村両氏から詳細な報告並に注意(注意事項は本紙前号参照)があり、その他関連事項として▽メーカーの薬報等に、医薬分業問題についてあやまった考えの記事が見られるので注意すること▽処方せんに薬品名を印刷したものは逐次白紙のものに代えるよう留意すること(メーカー製の同社製品名印刷の処方せん用紙の使用は止めること)などが報告され▽本年度歯薬合同研修会未開催支部は出来るだけ年度内に実施するよう要望した。

 (3)第25回通常代議員会については工藤専務から三月二六日「三鷹ホール」で開会するが、各報告、提案、事業計画、予算の要求等は二月中に完了するよう関係者に協力を求めた。

 なお、四四年度会計の執行状況は鶴原会計理事から大体予定通りであることが報告され、グループ保険は一月末年度が終り、年度内死亡者二名で若干の払戻金があるが、これについては近く委員会を開き検討する。二月一日から新年度に入るが現在加入人員三四五名、四九二口で、未だ充分でないので各支部とも加入勧誘を実施するよう要望した。

 その他今後の主要会議のうち三月三日県医師会館で開会する県公衆衛生大会には毎年薬剤師の出席が少いので多数出席するよう要望またこれに関連して同大会で表彰される公衆衛生功労者の推せんについては、公衆衛生協会から直接地域。あるいは地域団体等に推せんの依頼があるので、推せんした場合は県薬にも連絡するよう要望した。

 以上で理事会並に支部連絡協議会を終了、引続き同所において日薬代議員(長野義夫、工藤益夫、福井正樹、中村里実、吉柳富雄)のほか四島、岡野、堀岡の正副会長並に鶴原常務が出席して日薬代議員打合せ会を開き、出席委員会の区分本会議提出案件、付議事項などについて検討、質問事項、要望事項等をまとめ、委員会への出席担当なども決めて日薬代議員会にのぞむことになった。

◇医制発布より約百年、薬剤師制度
創設より約八〇年、好機到来!!
正に全薬剤師総蹶起の秋である。
◇薬剤師の医療組織への参画による
国民の幸こそ分業の真の姿であり
薬剤師の失地回復への道である。
九州山口医薬分業実施推進同盟

 福岡県学薬 45年度事業計画 大会準備など協議

 福岡県学校薬剤師会は二月一八日午前一一時から県薬会館で常任理事会を開き昭和四五年度同会の事業計画並に四四年度の反省、明年福岡で開会予定の第4回日本薬剤師会学術大会に関する計画などについて検討した。

 当日は友納、古賀、河原畑の正副会長のほか矢野、柴田、内田、馬場、渋田、橋本の各常任理事が出席して種々協議、検討した結果四五年度の事業計画は学術大会の福岡開催準備に協力するため例年通りの事業が出来るか疑問であるが一応▽例年通り高校、小中学校を含め県下統一事業を行う▽環境衛生器具の整備(県教育庁にも要望する)▽総会は四月中旬開催予定とする▽学術大会誌の編さんに協力する▽四月の横浜大会には準備委員として三名出席する▽県薬への協力(街頭公害調査等)。なお、具体的なことについては三月中旬、全体理事会を開催して検討することなどを決めた。