通 史 昭和27年(1952) 日薬−県薬−市薬

 昭和27年(1952)

 分業に関し日薬厚生大臣に陳情

 1、新医療費体系樹立の促進に関する陳情
 2、医薬分業関係法律改正に基づく審議会設置の促進に関する陳情

 医薬分業に関する医師法、歯科医師法、及び薬事法の三法律の改正で除外例的規定を定めるため審議会を設置することになっているが、厚生省はその審議会の意見を聞き新たに省令を公布すべきである。規定すべき事項は極めて重要なもので、その調査研究には相当の日時を要する。分業実施時期の昭和30年1月1日以前に省令を制定すべきはもちろんであるが、分業の円滑なる実施のためにはそれ以前において、相当の総合的訓練と用意の時期を必要とするので、早急に審議会設置に着手されん事を切望する。

 昭和27年2月11日 日本医師会臨時代議員会

 会長  田宮猛雄
 副会長 榊原 了、武見太郎

 この三氏は強硬な医薬分業反対論者で、サムス准将総司令部在職時辞任したが、ここで復活した。

 八幡市に学校薬剤師設置

 3月末の27年度予算議会で決定
 中学10校、小学校20校

 第6回日薬代議員会

 4月26日 大阪商工会議所
 会長  慶松勝左エ門
 副会長 竹中稲美、野澤清人
 理事長 高野一夫

 福岡市薬剤師協会勤務部会1月例会

 1月19日 午後2時 山之内製薬 出席40余名
 サイアジンの使用範囲並びにその効果成績 山之内 神代新薬課長

 第3回薬学集談会

 1月29日 午後2時 ザビエル記念館
 @年頭に際して 県薬協会長 礒田秀雄
 A米国薬界視察 厚生省 中村薬事課長
 B薬業界の現況とこれからの小売薬局 シオノギ 松下課長

 第4回薬学集談会 県薬協と共催

 2月25日 午後1時 ザビエル記念館 出席100余名
 特別講演 日本の将来について 元国務大臣 緒方竹虎

 福岡市薬剤師協会勤務部会2月例会

 2月9日 午後2時 武田薬工福岡支店 出席40余名
 1、病院の薬事関係法規について 薬務課 仲尾技師
 2、マイシンの取扱いについて  薬務課 大庭技師

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 福岡市学校薬剤師打合せ会

 2月19日 午後1時

 さきに福岡市では、学校薬剤師6名を正式委嘱したが今後の活動について第1回の打合せ会を行った。
 出席者 馬場、斉田、柴田、富永、友納氏、 白木氏欠席

 福岡県薬局総数  674

 法人開設   82
 薬剤師個人開設 476
 非  〃  116

 福岡市薬剤師協会勤務部会3月例会

 3月08日 午後2時 武田薬工福岡支店
 出席者少数のため予定変更し座談会に終わる。

 第5回福岡市薬剤師協会集談会

 4月2日 午前11時 太宰府天満宮文書館 出席91名
 特別講演「下山事件の鑑定について」 東大教授 秋谷七郎
 西日本新聞文化講演並びに九大での法医学会出席で来福された機会を利用したもの

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 第5回福岡市薬剤師協会定時総会

 4月15日 午後2時 ザビエル記念館
 規約改正
 糸島郡の分離により一市一郡に
 副会長1名を2名に
 監事2名を新設
 会長 鶴原正蔵(再)  副会長 斉田和夫、倉光正治
 理事は現理事の再任となる 荒巻 実、猪山順三、柴田益実、富永九郎、戸田蓮城
 監事 四島 久、清水 忠
 市薬協勤務部会は分離独立し支部を結成することになったことが報告された。

 昭和27年4月28日 サンフランシスコ平和条約発効 日本独立

 八幡市学校薬剤師会設立(6月16日)

 会長 荒木七郎
 副会長 長野義夫
 理事 御厨三男、大島猛夫、神谷武信

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 第3回九州山口ブロック学校保健大会

 7月18〜19日 宮崎市大宮高校 出席約600名
 学校薬剤師分科会 出席30名
 学校薬剤師法制化問題が中心

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 第2回学校保健大会

 8月4〜6日 仙台市
 学校薬剤師分科会では法制化問題で近く制定される学校保健法の中に盛り込むよう決議した。

 日薬協会誌 9月より再刊 隔月発行予定

 総選挙に対する日本薬政会対策

 野澤清人日薬副会長(栃木1区)公認

 野澤清人 衆議院議員に当選(10月)(45歳)

 医師は14名立候補し7名当選

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 第22回九州薬学大会

 10月18〜19日 九大薬学科講堂 出席800名
 開局部会は殆ど乱売問題に終始した感があった。

 日薬乱売防止委員会設置

 高野一夫後援会九州連合会結成

 10月19日 九州薬学大会において
 名誉会長 礒田秀雄九州薬剤師会長
 会長   鹿児島県薬協 小牧会長

 北九州薬協「檄をとばす」全国地方薬協へ(11月15日)

 日本独立後の政界は復古的風潮多く、昭和30年01月01日実施のいわゆる医薬分業法も占領下における強制的戦時立法であるとなし、この際一挙に葬り去らんとする医系策謀の存在することは諸種の情勢によって明らかである。これを阻止するには
 28年5月の参議院選対策をいかにすべきか
 九州薬剤師大会において、高野氏を候補に指名したのであるが、日薬はいまだに候補者の数、人選について決定を見ていない。候補者については剤会の実力から見て、絶対一人でなければならない。

 それには現日薬理事長高野氏が最適任者であり当選確実であると信ずる。
 願わくば貴協会におかれても高野後援会を結成せられ、明年の準備に突入されん事を切に懇願する。

 助産婦、看護婦避妊薬販売は登録を要す

 助産婦、看護婦は受胎調節指導実施要領により都道府県の認定を得たものは、実地指導ができることとなり、避妊薬の販売行為をなしやすいのであるが、このほど薬務局では、薬事法により一般販売業者の認定が必要であるとした。

 日薬連 助産婦部会の申し入れはねつける

 同部会は避妊薬のC価譲渡を申し込んだが、「同団体は法的に販売業者でないと」してはねつけた。

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 参院候補一本化なる(12月10日)

 竹中日薬副会長(都薬協会長)と高野理事長の二人が立候補を表明し、全国薬協会長会では高野氏を、都薬政会では竹中氏を支持し、もめていた(谷岡薬政会長辞表提出等)が竹中氏が辞退することになり高野氏の一本化が決定した。

 福岡市薬剤師協会勤務部会5月例会

 5月10日 午後2時 武田薬工福岡支店
 麻薬取締法の一部改正ついて 岩橋技師
 福岡市勤務薬剤師支部発足につて結論でず

 第5回福岡県薬剤師協会代議員会並びに総会

 5月24日 消防会館
 会長   礒田秀雄(再)
 副会長  五郎丸 勝(再)、松村久吉(新)
 理事長  白木太四郎(再)
 常務理事 須原勇助(再)、柴田源一郎(再)、小松真佐雄(再)、富永九郎(再)、武田準一(再)
 理事   塚元久雄(再)、尾形健一(再)、金子末男(再)、波多江嘉一郎(新)、山本秀一(新)、長野義夫(再)、佐治八郎(再)、辻 進(再)、戸田秀実(再)

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 福岡市薬剤師協会理事会

 6月28日 県薬協事務所
 薬と健康の週間行事について 7月20〜26日実施
 @宣伝カーによる市内巡回、ビラ散布
 A業界人野球大会
 B学校生徒への糞便顕微鏡映写実覧
 富永理事辞任承認

 福岡県薬学会結成

 従来、福岡、北九州、筑豊、筑後の4地区で薬学集談会が催されていたが、これらの連合会を結成した。
 「発会記念講演会」7月13日 午後1時 九大薬学科講堂 出席140余名
 特別講演「最近の植物成分研究の進歩」 京大教授 刈米達夫博士

 福岡市薬剤師協会勤務部会総会

 7月12日 午後2時 武田薬工福岡支店 出席約40名
 役員改選 全員留任

 福岡市三師会野球大会

 福岡市薬剤師協会主催 夕刊フクニチ後援
 7月20日 午前10時 九大医学部グラウンド
 医8:7薬、 歯11:9医、 薬9:7歯
 一勝一敗のため優勝カップ(フクニチ贈)据置

 福岡市薬剤師協会集談会並びにレクレーション

 7月29日 長垂海岸 出席30名

 福岡市薬剤師協会勤務部会第14回例会

 9月13日 午後2時 武田薬工福岡支店 出席30余名
 薬局の紹介 済生会病院 福井薬局長
 その他

 福岡県薬協受胎調節指導員となるための講習会開催

 11月21日 福岡地区、11月22日 筑後、11月25日 北九州

 福岡市薬剤師協会講演会

 11月12日 九大薬学科講堂
 「結核に対する化学療法について」 第一製薬 中野課長

 福岡市薬剤師協会勤務部会11月例会

 11月12日 午後2時 恵愛団会議室
 松村九大薬局長の教授就任祝賀会を兼ねて実施

 福岡県受胎調節講習会実施について

 福岡受講者     163人(含非会員) 証書授与 132人(会員のみ)
 筑後 〃      101          〃   91
 北九州・筑豊 〃  230          〃  179
   計       494             402

 福岡市薬剤師協会 サロンパス工場見学

 11月26日 参加者70余名

 「日薬会員数 昭和27年11月末現在」

     会員総数 22,831
         開局  13,163   勤務  9,668   計 22,831
  東京          2,101         880      2,982
  大阪          1,098       1,291      2,390
  愛知            970       1,030      2,000
  兵庫            752         434      1,186
  福岡            609         390        999
  佐賀            122          30        152
  長崎            155         102        257
  熊本            244         233        477
  大分            131          20        151
  宮崎             84          29        113
  鹿児島           175          94        269
  九州計         1,520         898      2,418