会報第37号 平成2年9月30日
 ■ 巻 頭 言

 ◆基準薬局の問題点

(社)福岡市薬剤師会 副会長 藤原 良春

 西日本新聞に連載されている、「いのちの文化入類学」を、大変興味を持って読んでいる。

 筆者は波平恵美子氏(九州芸工大教授)である。この中で「イデオロギーとしての医療」という標題で次のように書かれていた。「政治を動かそうとする人々や組織にとって、医療は、その政治の基本的理念や姿勢の内容を具体的に示す格好の手段である」と。

 同氏の説に基づいて医薬分業を考えてみると、日本で制度として定着していないのは、政治を動かそうとしている入々や組織の分業理念及び姿勢が、弱かったということになる。ところが、今、厚生省はその姿勢を強めつつある。これは医療費軽減対策になり得ると考えたからである。

 しかし、確固たる理念と姿勢があると見るには、予算が余りに少ない。そして医師会は、その理念、姿勢ともにまだまだ弱い。政治家に至ってはその多くが論外である。この状況下で分業を進めるには、薬剤師会の姿勢の強化はもちろんであるが、それだけで進むものではない。従って厚生省が、もっと積極的に医師会の理解と協力を取りつける以外にないのではないか、との思いをめぐらせながらこの連載を楽しみにしている。

 さて、薬剤師会の姿勢を強めたいとして出てきたのが、日薬の基準薬局制度である。この制度のスタートに当たり、若干の問題提起をしておきたい。

 見切り発車した基準薬局制度

 日薬は基準薬局制度を見切り発車させた。なぜ見切り発車かというと、消費税実施の時と同様に余りに性急すぎて、実際事に当たる末端組織は泥縄式に対応しなければならないからである。

 認定基準19項目に関し、日薬は明確な判断、解釈基準を示していない項目が多い。そのため全国から多数の疑問が出され、新たにQ&Aを提示したが、結局大半が各県の判断にまかされることになった。

 福岡県薬ではどうかといえば、重要なことは何も決めていない。唯一の判断基準が「処方せんをことわらない薬局」ということで、これは本来保険薬局としての遵守事項であり義務である。ことさらに対外的に声を大にしていうべきことではない。市薬としても検討を重ねたが、議論百出し個々の判断、解釈、そしてハードルをもうけるかについては結論が出ていない。そこで今後に残された主な問題であるが……

 解決すべき問題点

1.一番大きな問題は、認定されて不適当と見なされたら取り消されるという点にある。もし取り消されることがあったとしたら、会員にとって死活問題になってくることもありうる。それだけに慎重に考えなければならないが、かといってすべてを努力目標にし何もハードルがなければ、制度として定着しないことになる。

 では取り消しの対象としての項目はどれなのか。実はこれをどのように決めるのかがむずかしくて意見が分かれている。そこでこれから成すべきことは、各項目を絶対条件と必要条件に分けて、特に絶対条件としたものは、誰もが明確に判断できるようにしなければならない。

 県薬は、福岡市では国立病院の「指定薬局=基準薬局」という考えで進めたいようであるが、この指定薬局制度は、取り消し条件を明確に規定している。その条件は「処方せんをことわったとき」だけではない。又この考えでは「指定薬局の取り消し=基準薬局の取り消し」ということになる。本来、基準薬局の理念からは「指定薬局=基準薬局」という図式は成立しないので、この考え方も整理しておかなければならない。

2.日薬は基準薬局の性格として、施設と同時に人に対しても規定した。つまり店格と人格を同時に規定したことになる。その内容は、「開設者が薬剤師でなければ、管理薬剤師が会員でなければならず、又開設者が薬剤師で会員であっても、支店を有する場合、そこの管理薬剤師が会員になっていることが必要である」としている。

 この点からも「指定薬局=基準薬局」という図式は、現状として無理がある。勤務管理薬剤師の会員資格化の問題は、研修義務化の項目からも当然であるが、定款との整合性も必要である。又会員費とも関連してくるので、新たな規則を作る必要もある。

3.調剤専門薬局における一般用医薬品の取り扱については「可及的速やかに販売できるようにせよ」としているが、その期限を明示していない。この間題は、調剤専門薬局救済のため、福岡県薬の申し入れによって日薬が譲歩したことにより生じた。従って県薬は、その期限を明示する責任がある。

 一般用医薬品の販売は、基準薬局理念の二本柱の一本である。これをうやむやにしておけば、その理念は根底から崩れてくる。

4.廉・乱売等の広告について、日薬は、地域差と独禁法等との関係もあるとして、その判断を各県薬に任せた。一方で、店頭のビラ釣り下げ、ティッシュペーパー等を安売りしている薬局は、認定を保留すべきと考える。としている。

 この間題に関し、廉売は独禁法違反である。ここに廉売の定義を記しておくので、論議の参考にしていただきたい。
 @ 仕入価格を下廻る価格を継続的に行う
 A その結果、同業者が打撃を受けている
 B 生鮮品や季節商品のような、見切り販売のような正当な理由がないのに安売りしている

 マスコミ発表の意義を問う

 9月11日、朝日新聞は、分業の受け皿となる薬局を育てるための制度として報道した。これを読者はどう受け止めるであろうか。おそらく、処方せんを受けつける薬局が新たにできたかと、基準薬局でしか処方せんを受けつけてくれないと誤解するに違いない。

 この中に、保険薬局という正式な名称が一度も出てこないのは重大な問題である。 県薬は福岡市で150店認定したいとコメントしているが、これは市薬が既に実施している国立病院の指定薬局数を念頭においている。分かりやすくいえば今進めている基準薬局制度とは、国立病院に対する受け皿作りのことである。

 読者の中には、地域医師会があり、末端の医師がいる。ここに対する説明不足があれば、そして理解が得られなければ、分業は進むはずがない。面分業の推進とは、マンツーマン分業の否定に外ならない。今分業を担っているのは、地域におけるマンツーマン分業であり、分業に理解を示す大半の医師がそれを望んでいる。従って「面分業の受け皿=基準薬局」をただ一つ、錦の御旗にしてマスコミ発表では、末端会員は困ることになる。

 基準薬局制度は成功するのか

 歴史を振り返れば、自主基準、自主制度というものはいろいろあるが、成功したといえるものはない。今回の制度は、百年の大計と思うから日薬、県薬に注文をつけた。今一度基本理念に立ち返り諸条件を整え、会員の理解と合意を求めるべきである。急ぎすぎては有名無実化しかねない。それを危愼する。



 <特別寄稿>

公開講演会「新しい職能としての薬剤師の役割」 を開催するにあたって

日本薬学会九州支部 支部長 土岐 智

 夏の風物詩として欠かせないものに水があげられる。今年はまれにみる旱天・酷暑の連日で、夕立すら期待できない。街路樹や庭本も立枯れが目立つようになり、心が痛む。緑化による都市の美化や環境改善もひどい打撃を受けつつある。それでも、断水にまで至らぬのは、せめてものなぐさめであろう。

 このような次第で、ビールをはじめとする各種の飲み物、とくに「ドリンク剤」の売行きがいちじるしいと聞く。多くの製造元や薬局にとっては、望外の夏となっていよう。ここで水をさす気などないのだが、ドリンク剤は医薬品であるために薬局や薬店以外では扱えない商品となっているが、販売自体に薬剤師の介在する余地はほとんどないに等しい。むしろ、薬剤師としては、医薬分業制度が完全に実施され、いま以上に本質的な役割が定着し、その存在感が広く認められる日のくることこそ望ましいのではなかろうか。

 つい先目、旅先のホテルで「のんでる薬を知りたい」というテレビ番組(NHK)に出会った。話題のハイライトは、正確な情報をつたえられないままに服薬を続け、副腎皮質ホルモンによる信じ難い程の副作用に長年苦しめられている女性の姿と意見であった。

 ゲストは滋賀医科大学中川米造教授で、患者に対する医師の股薬上の指導面についても、インフォームド・コンセントを含めて問題点の指摘があっていた。この番組では、診療と説明に30分を費やしている医師の紹介もあったが、これはむしろ異例といわねばなるまい。 中川教授は、たとえ短時間ですませる外ないにしても、医師以外の人達の協力を得て、チームによる問題解決の方法に工夫をこらすことを提言されていた。その中には薬剤師も挙げられていたが、具体的な役割については何も言及されていなかった。

 普通に期待する話の流れとしては、ここで、せめて薬剤師による服薬指導の状況についてでもひとことあればということになろう。私の感想では、もっぱら医師としての職能に対する重責を自覚するあまり話が出なかったのと、薬剤師の地道な居動の実態が、まだ世間一般に明確に認められるまでに至っていないということである。

 よく耳にすることではあるが、諸外国の教科書に述べられている日本紹介の内容が、矛盾に満ちているといわれている。しかし、国内で知らされている外国の事情も、真実を伝えているとばかりはいいきれない。薬剤師の件については、さらに一段と世の中・人のために実質の仕事を通して役に立ち、理解をあおぐ精神が肝要ではないだろうか。

 この記事を書いているところで、心に残る文を目にすることができた。薬事新報[第1595号)の論壇「開かれた薬局を目ざして」水俣市立総合医療センター森るり子さんの姿である。このような努力を続けている人は他にも多いと思えば、薬剤師像もさらに輝きを増してくる。

 今回の講演会は、日本薬学会九州支部主催研修会として実施されることになっているが、薬学会会員に限定せず、世間一般の人達の参加も含めて公開されるのは、むしろ異例の行事といえる。主催者側として意図しているところは以下の通りである。

@ 薬学生に対しては、各自の将来への取り組を一段と真剣に考えるよう、目的意識を明確にし、質の高い後継者として育つことを自覚させる。
A 薬剤師に対しては、強い希望と自信を保持しつつ、この職能をさらに向上させるはげみとする。
B 高校側(教師ならびに生徒)に対しては、「薬学」出身者の実像の一端に接した上で、将来の進路指導・決定の一助となることを願う。
C 社会一般に対しては、薬剤師への信頼感とその立場を理解し評価する心−とくに、医薬分業の本質および社会的役割を含めだ薬剤師の職能について−を培ってもらう。

 「薬学」そのものの紹介となれば、多岐にわたって、さまざまな企画が考えられるが、ここでは以上の趣旨に基づいて、開局ならびに病院薬剤師のあるべき姿を題材とした。多くの方々の御参加の程をこいねがう次第である。

公開講演会
[日本薬学会九州支部主催研修会]
「新しい職能としての薬剤師の役割」

期 日:平成2年11月17日(土)
場 所:福岡大学831教室(大講堂)

〈13:30〜13:35〉《開会の挨拶》
(13:35〜14:35)1.『地域における開局薬剤師の新しい役割』
         佐賀県薬剤師会副会長 平野伸幸
(14:35〜15:35)2.『フリードリッヒニ世五ヶ条の法令と現代日本の医薬分業を考へる』
         日本薬剤師会常務理事 佐谷圭一
〈15:35〜15:50〉《中休み》
(15:50〜16:50)3.『服薬指導と薬剤師』
         鹿児島大学医学部附属病院副薬剤部長 本屋敏郎
(16:50〜17:50)4.『病院薬剤師の立場から一その課題一』
         大阪大学医学部附属病院薬剤部長 矢内原千鶴子
〈17:50〜17:55〉《閉会の挨拶》
 以上,受講料は無料

 講濠終了後,福岡大学文系センター棟16階スカイラウンジで懇親会を催します.これの参加については,当日,講演会場で受付けますが,あらかじめ予約されることを希望いたします.なお,懇親会費は3000円です。

連絡先:〒814-01
福岡市城南区七隈8-19-1
福岡大学薬学部事務室
TEL (092)-871-6631; FAX (092)-863-0389
(企画責任者:薬学部教授 土岐 智)



 <特別寄稿> 「開かれた薬局をめざして」

水俣市立総合医療センター 薬局DI室 森 るり子(旧姓 池山)

 私が勤務している水俣市立総合医療センターは健熊本県南部に位置し、ベッド数365床の病院です。

 患者さんは、水俣市以外に、天草や鹿児島県からも多く、勤務して10数年、船の時間がない、バスの時間がないという患者さんの待ち時間短縮に神経を使い、調剤業務を頑張ってきました。

 薬剤師の病棟活動とか、病棟薬剤師ということは、以前から言われていたことでしたが、慢性の人手不足による日常業務の煩雑さに加え、私自身の家事と仕事の両立で、日進月歩の医療業界についていくのがやっとという状態で、病棟活動の必要性は認めるものの、どうしても病棟に出ていくことができませんでした。

 しかし、昭和63年4月の入院調剤枝術基本料の新設により、我が薬局でも検討がなされ、実施することになりましたが、業務を開始する前に、我が病院の医師40名に冠して、薬剤師が患者に服薬指導することをどう思っているのかアンケートを取ってみました。

 それによりますと100点業務を知っていたという医師は47.5%と半分以下だったにもかかわらず、薬剤師のベッドサイドの服薬指導を希望するかという問いには、条件付きで賛成するというのも入れて90%になりました。その条件とは、主治医との説明内容の打ち合わせ、回診同行などで、医師側も服薬指導を望んでいることがわかりました。

 また、どんな内容の指導を望むかという問いでは、服用方法、使用法の説明が一番多く、その後には、保管法、服薬に関する日常の注意と続いていました。また、説明してほしくない薬剤では、1位は抗ガン剤で90%、次に抗うつ薬42.5%、抗不安薬32.5%の順になっていました。これはあらかじめ予想した通りで、抗ガン剤の取り扱い方、話し方が問題になってきそうです。

 次に、患者の質問に対して、具体的にどのように答えたらいいかと聞いてみました。抗不安薬、抗うつ薬は、気分をゆったりさせ、リラックスさせる薬が一番多く、安定剤という言葉は使わないでほしいという意見もありました。

 抗ガン剤は、医師に聞くように言うというのが一番多く、抵抗力を高める薬とか、抗生剤とか医師側も言葉に苦労している様子がわかります。このアンケートの結果、医師側も、一応は薬剤師が服薬指導することに賛成ではあるが、医師とのコンタクトを十分に取り、説明内容を打ち合わせる必要があるということがわかりました。

 そこで、業務を開始するには、形式も方法もわからず、手探りの状態でしたので、熊本市内、また東京まで病院見学に行き、話を聞きましたが、その担当者の方に、女性は病棟へ行くと、男性より苦労するよといわれ、また、薬剤師が、これから先、病棟居動できるかどうかは、あなたの肩にかかっているよといわれた時は、不安と事の重大さに身の引き締まる思いでした。

 幸い、院長の全面的な協力が得られ、担当病棟として選んだ循環器科医長はじめ、病棟婦長にも理躍が得られ、何とか病椒に出ていくことができました。

 基本的な薬局側の考えはあったものの、具体的なマニュアルもなく、また、臨床も全然わからないまま、ただ、毎日病棟に出て行く事を自分に義務づけて一年、ナース用語やカルテ用語も略号辞典で引きながら、また恥をさらけ出して質問したおかげで、回診同行時の医師の会話も半分位は理解できるようになり、たまには、意見も言えるようになりました。

 ナースステーション内でも、病棟内の医薬品の数量管理、品質管理など薬に関する事は、一応すべてタッチし、少しでも看護業務の軽減につながるようにしているつもりです。幸いな事に、冷たくあしらう看護婦さんもいなくて、わからない事を聞いても素直に教えてもらえるので、安心して業務に専念できます。では、この一年間、実際、患者さんと話をして、経験した事や質問について紹介します。

 副作用・相互作用

1. 急に尿の出が悪くなったと患者さんの訴えがあり、内服薬を調べたが、そのような副作用のある薬剤はなかった。もう一回患者さんに事情を聞いてみると、膝の痛みでボルタレン坐薬を使っていて、使用を中止したら、翌日より尿のでがよくなり、大事にいたらなかった。

2. インシュリン使用中の患者さんが、入院中カゼをひき、院内約束処方のカゼ薬が処方された。服用後、低血糖をおこしたため、調べたら、アスピリンが入っていた。

3. サラゾピリンを飲んでいる患者さんが、下痢と吐き気を催し、サラゾピリンが原因だろうと思ったが、患者さんが今までずっと飲んでいて、こんな事はなかったと言い張った。よく話を聞いてみると、ノンコンプライアンスだったらしく、坐薬に変えたらよくなった。

4. 甲状腺機能障害の患者さんが、薬は副作用があるから飲まないと拒否。医師、看護婦の説得も聞かなかった。薬効・副作用に関することを少々くわしく説明したら、後で本屋で調べたらしく、本の内容と私の言った事が一致したので飲みはじめた(全然信用されていなかったらしい)。

 患者よりの質問

Q:医師より坐薬を尻に入れるように言われ、朝のみそ汁に入れたが、全然おいしくない。どうしたらいいだろうか?
A:尻と汁の聞き違えで坐薬の使い方を説明したら納得した。

Q:コンプライアンスがどうしても守れない。どうしたらいいだろうか?
A:よく話を聞いてみると、薬袋の番号の@番を食後1時間、A番を食後2時間と解釈していた。薬袋の読み方を説明して、納得する。

 その他にも、カタリンについている粉薬を飲んだとか、ステロイド軟膏を水虫でも何でもつけるとか、びっくりするような事が、たくさんありました。これらの質問を聞いていると、患者が10人いると、それぞれの解釈の仕方があり、一言説明する事の重要性が、わかるような気がしました。

 また、たまたま、食事時に、病棟へ上がっていったら、ワーファリン服用の患者さんの給食に、納豆が出ていたため、あわてて、主治医に報告し、また、給食係にもワーファリン患者には納豆は出さないよう、申し入れをしました。給食係もワーファリンと納豆の相互作用を知っていて、そのような連絡をもらったのは初めてだ、これからもよろしく。と、かえって、喜ばれてしまいました。

 今まで薬局の中だけで、調剤指針を守って正確に調剤し、また、待ち時間を短縮することに一生懸命努力してきましたが、一歩、薬局の外に出て患者さんに接してみて、いくら正確に調剤しても、正確に患者さんが服用しない事には、何の意味もなさないという事をあらためて実感しました。

 薬袋の数が、5〜6枚で、薬が10数種類もあるという患者さんへの服薬指導の難しさ、患者さんのインテリジェンスや理解度に合わせて、わかりやすく、具体的に話をする難しさなど、今までにない経験に戸惑い、自分の未熟さに、腹立たしい毎日を送っています。

 一人暮らしのあまり理解力のない年寄の患者さんへの服薬指導では、ワンドーズワンパッケージの必要性を痛感しましたが、そういう設備のない我が薬局では人間が行うしかなく、ほかの薬剤師の協力もあって、退院後も、ワンドーズワンパッケージを続けています。 そのせいかどうかわかりませんが、コンプライアンスも良くなり、心筋梗塞で入退院を繰り返していだその患者さんも、その後発作が起こらず、患者さんのみならず、医師からも感謝されています。

 服薬指導をはじめて一年、まだまだ教わる事のほうが多く、医師への処方作成時の助言など、とうていできそうにもありませんが、これからも進んで患者さんのそばに行き、会話をしなくてはならないと思っています。そして、患者さんの立場に立った適切な指導ができればと思っています。
(福大S49年卒業)薬事新報No.1596(1990)



 <特別寄稿> 「シンナー乱用防止対策一学校との取組一」

福岡県学校薬剤師会 会長 岩橋 雅夫

 先日、ある中学校の校長先生と午後六時ごろ、八幡の中央町を歩いていた時、「オイ、お前何をしているか」と突然の大声。ビックリしましたが、先生がシンナーを吸っている生徒を見つけてどなりつけたのです。

 また公園の駐車場の車の中で若い女性が一人でシンナーを吸って、そのまま運転して帰ったのを見ました。

 三ヶ月位前の新聞紙上である中学の生徒が放課後の校舎の屋上から転落死したという記事を見た。その屋上に健ビニールの袋が残りシンナー臭がしていたという。その記事と前後して遠賀川で二人の男子中学生が夜間溺死し、その近くの河川敷で女子中学生がシンナーを吸って倒れていた。三人でシンナー遊びをしていて歩行障害をおこした男子生徒が川中に転落して水死したものらしいと記事にありました。

 このように生従、青少年のシンナー乱用が増加しています。乱用初期の段階では、好奇心からの単純な遊びや、社交手段として友人や先輩の乱用を模倣するもので、殆どがグループで吸入しているもので頻度も回数とも少なく、非行歴もない。学校、家庭等でのグループカウンセリングなど適切な指導によって自覚を促すことにより、よい方向に解決できるものです。

 ではシンナーとは何か?

 シンナーとは塗料の粘度を減少させるために使う有機溶剤の一種であり、シンナー自体数種から数十種に及ぶ有機溶剤によって構成され、非常に揮発し易いものである。市販のシンナーの成分はメーカーにより異なっている。

 代表的な組成は、トルエン64%、酢酸エチル15%、酢酸ブチル13%、ブタノール5%ですが、この他キシレン、酢酸アミル、メタノール等が含まれているのもあります。この中でトルエンが最も人体に対する影響が大きい。

 シンナーを吸入する事により、アルコールに酔ったような酩酊状態が起こり、更に進むと小脳の麻痺により「ろれつ」がまわらなくなり「ふらふら」し歩行困難を来す。

 前記の新聞記事の転落死や水死等はこの状態で起きたものと思われる。シンナーは刺激臭があるため口から吸入するので口が白くはれぼったくなっている。また長年吸入を続けると「味曽っ歯」になる事があり義歯を入れる以外に修復できなくなる。

 「視力障害」「肝障害」「腎障害」「神経炎」等を起す。ノルマルヘキサンによる神経炎は重症の障害を引き起こす事がある。シンナーは脂質への親和性が極めて高いので血液を通ってシンナーは大脳へ容易に到達し、脳細胞を破壊する。そのため図の様に大脳皮質の萎縮、脳室の拡大を認めることがある。この萎縮像は老年痴呆の際の大脳の萎縮像によく似ています。この萎縮は一生回復されない。

 このシンナーはいつでも、どこでも入手司能であり、判断力の幼い生徒は常時汚染の危機にさらされている。

 今まで学校薬剤師はシンナーという薬物乱用に無関心でありすぎたと思う。薬剤師は今後学校教職員、PTAと共に生徒等に専門職としてシンナーの恐ろしさを教え、好奇心からシンナーへ近づかないよう教導すべきだと思う。

 鹿児島県学校薬剤師会は六年位前から県薬務課の委託を受け、学校生徒を対象として、シンナー等有機溶剤の啓蒙活動を行っています。福岡県学校薬剤師会としても今年度の重点事業として、この問題を取り上げ、県内を4ブロックに分け、北九州地区で4ヶ所、福岡地区で4折所、南筑地区2ヶ所、筑豊地区で1ヶ所計11ヶ所で、学校教職員、PTA、生徒を対象にシンナーの特性、恐ろしさについての啓蒙活動をすることに決定しています。

 この事業は継続することに効果を発揮できるものと信じています。よろしく後援を頂きたいと思います。尚シンナー等有機溶剤については県薬会報9月号の21頁から33頁まで詳細に述べておりますのでご参照下さい。

画像

 大脳のCT scan これは大脳の断面図である。写真上が前で,下が後ろ。有機溶剤乱用者(a)では,前頭葉中心の大脳皮質萎縮(黒く見える),脳室の拡大(中央部の黒く見える部位]が著明。



 <会員の広場> 「病床体験記」

福岡市薬剤師会 顧問 古賀 隆

 本年4月福岡市薬会長の退任を無事終え、三津家新会長にバトンタッチいたしました。会長在任中、終始私を支えて頂いた理事の皆さん、会員各位にあらためてお礼申し上げます。また退任に当たって各区の支部長先生が集まって私の退任慰労に一席設けていただいたことは、微力ながら市薬に投じた労を多くの会員が認めてくれたことと思い、大変に有り難く、嬉しいことでありました。

 さて今年から市薬会長の肩書きがとれたので、ともすれば手抜きになりがちであった県薬副会長の仕事に専念しようと気分を一新していた矢先、病に倒れ入院する羽目になった。

 検査の結果、横行結腸にかなり大きいポリープが発見され開腹切除することになったが、振り返ってみると一年程前から、自覚症状が現れていた。それは胃のあたりに時に鈍痛、違和感があり、また月一度位かなり強い腹痛があったり、自分でもおかしいとは思いながら多忙に紛れて自家薬を飲みながら放置していた。

 それでも念のため11月になって胃の透視、内視鏡検査をしてもらったところ、全く異常がなかったので、やはり大したことではなかったと楽観的に自己判断してそのままにしていたのがいけなかった。この間に結腸ポリープは次第に肥大し、それに出血を伴いながら大きなものになっていたのである。

 ここで胃癌と大腸癌について、最近の調査統計を見ると、以前は圧倒的に胃癌が多かったのが最近では大腸癌が急速に増えているそうで、間もなく大腸癌が胃癌を追い抜くと予想されている。しかも胃癌は定期、集団検診がかなり普及しているのに大腸癌の検診制度は遅れていて今後の課題とされている。

 それと大腸にできるポリープは腫瘍性の場合その先端より塵化が始まり、大きくなるとともに次第に降りてきて腸管部に移行していくと考えられているところから、ポリープの間にポリペクトミー(内視鏡切除)で切除しておけば癌に移行することの予防にもなるので、ポリープの段階で発見し処置されることが最良なのである。

 それなのに大腸の早期検診が普及しにくいのは、胃検診と異なり大変やっかいであるためであり、私の場合もそうしたことで大腸の検査まではしていなかった。せめて何らかの自覚症状があれば、検便だけでもすべきで潜血反応が陽性であれば更に本格的な検査を行えばよいわけである。

 そのような次第で5月の末に福大病院一外科に入院することになった。どこの病院でもそうであるように、ナース或は研修医による病歴、家族歴等問診が最初に行われる。その席に医師でもなさそうで、どこかであったことがあるようなケーシースタイル氏が同席していたが、一通り終わってから「薬剤師の松田です。これも病棟薬剤師の仕事のひとつです」と自己紹介されて、なるほどと納得。先方も私のことを知っていてくれたようで、以後退院まで彼の病棟薬剤師としての活動ぶりを患者の立場から見ることになる。

 私は発病以来貧血があったことから、健胃剤、カマグと共にフェロミア錠を処方され服用していたが、一外科に入院してから、カマグとフェロミアの同時服用はフェロミアの吸収を妨げるという理由で鉄剤の内服は中止、静注に変更された。これは松田薬剤師の助言によるものとの事。

 手術のための事前検査は大変である。特に大腸内視鏡検査の際に、ゴライテリー液(洗浄と腸壁の粘性をよくし内視鏡の滑りをよくし検鏡しやすくする)というのを飲まされるのだが、その量がなんと2リットル、ビールでも2リットルはとても一気にというわけにはいかない。

 その量を30〜1時間で飲んでしまうのだから、これはもう苦痛である。せめて半分の1l位でよいものに改良できないものか、病薬の皆さん、ひとつ研究しては如何でしょうか。

 その他事前検査で重視するのは、腎機能、肝機能、心機能でこれらの検査は念を入れて行われる。いわばこの機会にドック並の検査を全部してもらえると思えばよい。

 それをもとにカンファランスが行われ手術実施となる。カンファランスには松田薬剤師もメンバーとして参加することになっておるそうで、病棟薬剤師は臨床医学、臨床薬学の知識が要求される。人一倍勉強を要する職域だと思う。

 手術が決まると数日前からIPPB、インピレックス等々の器具を用いて呼吸機能訓練が行われる。術後に痰を出す練習と肺呼吸を大きくして肺炎を予防するためだそうだが、これが術後役に立ったのかどうかよく分からない。

 手術前日になると麻酔医の訪問があり麻酔の手法、説明と簡単な問診がある。剃毛、入浴洗髪をして全身を清潔にする。食事も朝から検査食で軽いものになり、夕食は葛湯と紅茶だけ、この取り合わせは何とも奇妙だが、これでしばらくは食事ともお別れと思えばどちらもうまい。

 カナマイシンを服用して腸内を殺菌、その他数種の薬を飲まされる。緩下剤服用、その夜は安静に充分睡眠をとるようにとのことであったが、夜半までトイレ通いでそれどころではなかった。

 手術当日、いつもの通り6時半起床、洗面を済ませると後は何もすることがない。11時半術衣に着替え、同室の患者に激励されながら手術室へ。すぐに麻酔が始まる。硬膜外麻酔で痛みもなく楽に入る。12時15分までは手術室の掛け時計を横目にしっかり見て覚えていたが、いつの間にか眠らされてしまった。

 術後は一日も早く体を動かすように言われる。腸の働きを促すためだそうである。しかし二日位は全身の脱力感と痛みでそんな気力もでない。おまけに発熱していたので尚更である。

 それでも三日目には歩いてトイレに行く。点摘の保持台を杖代わりに押して行く(IVHの患者などは慣れたもので、何処にでもこうして行く)。無理して動くと、どうしても傷口が痛む。しかし痛みは我慢することはなく手術時に残してある硬膜外のチュー を通して何回でも痛み止めを注入してくれる。その冷たい感触が何とも気持ちよい。そんなこんなでほぼ一週間は大変につらい毎日である。

 時々松田薬剤師が病棟に来て患者に声をかける。たいてい一緒に白衣の女性を連れている。大学院生の病棟実習なのだそうである。結構病棟での「くすり」に関する質問、相談は多い模様で、このような患者との直接対話による、くすり相談は安心感と納得を与えることで非常に好評である。

 くすりによっては使用法によって効果に影響のあるものがたくさんある。例えばフランドルテープなどは貼り方、貼る場所、時間等、きめ細かな用法の説明が必要で病棟薬剤師の存在効果、意義がよく分かってくる。福大病院においては今のところ病棟薬剤師は一人で出向病棟も外科病棟に限られているとのことで、今後この制度が順次他の病棟へも取り入れられることを是非願いたい。

 今回私の入院手術に要した総費用を100とした時にその内訳を見ると検査料27%、投薬注射料10%、手術処置料23%、入院料他40%であった。外科においては投薬料には余り費用はかからない。むしろ検査料が手術料より比率が高いのが少し意外であった。

 しかし考えてみると医療機器が発達すればする程この比率は高くなるのではなかろうか。約一ケ月の間、私は一外科病棟に入院して患者として治療を受ける傍ら医療現場の現状を垣間見る機会を得たことは貴重な体験でもあった。

 現代医療科学の進歩は本当に目覚ましい。小は注射針(例えばサーフロ針)一本から大はG,MRIといった先端機器、これらのお陰で私たちは高度医療の恩恵に浴することができる、有り難いことである。

 しかし医療における最も大切なことは、やはり医師、看護婦、更には薬剤師など医療サイドの人と患者という入との相互信頼関係である。最近言われるところの「インフォームドコンセント」。

 教授こそ回診日以外姿を見せることは殆どないが、助教授以下朝から夜まで本当によく患者を診て回られる。主治医は尚更のこと、朝出勤するとすぐ病室へ、また夜は帰宅寸前まで病棟を回り受け持ちの患者の容態を確認して帰る。マナーも立派である。朝は自分の方から「おはようございます」と挨拶して病室にはいる医師も多い。福大病院の看護婦の評判の良さは今度実感としてよく分かった。

 どのような患者の苦情にも常にスマイルで答える。明るくてきぱきとした振る舞いが患者の心を和ませる。私は自分の薬局での接客態度を考えてみて汗顔の思いをした。

 9月1日、退院してもう二ヶ月になる。どうやら体力、気力ともに元に戻りつつある。8k減った体重も増えている。

 長い間皆さんに迷惑をかけた分をこれから取り戻して頑張らなければと思う今日この頃である。



 <会員の広場> 「短  歌」

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 <会員の広場> 「韓国の山旅」

名島部会 タカラ調剤薬局 満園 忠治

 福岡より最も近い外国の山といえば果たしてどこの国を連想されるでしょうか。山の高低さえ問わなければ、それなりの山は近隣諸国どこにでも存在しますが、いわゆる山岳人が登山の対象とする山は九州の西海上に位置する済州島にあります。

 お隣の韓国は国土の70%が山であり、その多くは森林の少ない岩山であります。韓国・ソウルの旅は山を抜きにしては語れないといわれる程に山は重要に位置付けられております。

 ソウルの街も四方山に囲まれ、低い山ではありますがこれらの山に登って初めてソウル観光を満喫できるといわれる程であります。当然それらの大陸続きの朝鮮半島に最高峰はあるのではと思われがちですが、先述しましたように東シナ海の北方に浮かぶ済州島に、それこそ孤峰として雄々しくある漢拏山(ハンラサン)がある。

 そもそも山歩きはお金はかからないし、ちと苦しいけれど健廉、体力維持に最適で水とおにぎりさえあれば一日中楽しめると誘われたのが契機でした。確かに当初はそれで充分満足し、汗かいた後のビールでそれなりに満ち足りた気分を味わっていたものです。

 近くの背振山系、宝満、九重の山々で満足していたものが、いつからともなくあの山に登ってみたい行ってみたい、という欲望は子供の物欲同様、益々エスカレートし、北は北海道、東北、北アルプスに夢をはせ、今回はもの珍しさも手伝い海外の山にも登り、自分なりに足跡を築いてみたいと考えるのは山男の共通の征服欲でありましょう。

 近年の海外旅行熱の高まりの中、各種パックツアーでショッピング、観光とお決まりのコースを歩くのも入それぞれに楽しみ方の一つでありましょうが、そのような物見遊山の旅は極力避け、おおよその観光ルートを外れて歩くのも旅の楽しみ方の方法です。

 韓国東北部の雪岳国立公園内にある雪岳山(ソラクサン)。薄墨色の水彩画に出てくる様な奇岩の神秘的な山容であるが、事前の調査不足で登頂が不可能になった経験があります。と申しますのは御承知の如く、休戦中とは言え隣国の北朝鮮とは準戦時下であり、国防上の諸事憤により、登山口には何重にも息苦しささえ感じる鉄条網が施してあり、やむなくあきらめたこともありました。

 更に東の海岸線に至っては頑丈な鉄条綱に加え、数百メートル毎に銃を手にした兵士が立ち並ぶ様はいくら臨戦体制とはいえ、平和国家に安住し、戦争とはほぼ無縁となった状況を考えあわせると異様な雰囲気を感じさせずにはおられませんでした。

 中年の野暮ったい男5人。済州島に山登りに行くと言えば、「本当に済州島に山があるの?山にかこつけてお遊びだろう」と奇異な目で見られ、遊びを否定するのに大変である。山男の信条は子供の標語よろしく清く、正しく、美しくがモットーであります。旅行代理店でそれなりのツアーに組み込んでもらい、山歩きの我々だけは現地で別行動。あらかじめ予約してあった運転手つきのレンタカーで空港を出発。途中マーケットで三食分の食料を買い込む。さほど広くない市街地を抜けると日本のどこにでもある様な田舎ののどかな田園風景が車窓から走り去る。

 しかし日本では余り見かけられなくなった菜の花畑の黄色いじゅうたんが目にしみる美しさである。明日登ろうとするアスピーテ型の漢拏山が穏やかなスロープを描いている。この漢拏山には1200余りの植物が自生し、春のサツキの大群落は余りにも有名である。

 また秋ともなると全山が錦色に変化するといわれ紅葉は見ごたえがあるとも言われる。レンタカーといえども日本ではもうとっくにスクラップ同様の年代物の車輌で、山道の急坂を走ると今にも分解しそうである。午後4時近くに霊室国立公園に到着。山小屋に案内されたが山小屋とは程遠く避難小屋の体である。早々と夕食を終えるころには日没。懐中電灯に明かりを求め暖をとるために免税店で買い込んだ高級ウイスキー(?)を口に運ぶ。何時ものことながら山旅の楽しい一時である。ほろ酔い気分でシェラフにもぐりこむが寒い。コンクリートのうえにうすっぺらいビニールのマットでは仕方ない。足がひどく冷え、身体をエビの様に曲げて寝る。

 朝、外の人の動きで目覚める。快晴である。資料によるとこの島は多雨地帯で年間1500ミリ以上の降雨量があり、おまけに年間を通じて快晴の日は50日以下と言う。常に雨の山行を経験しているが、今日は久し振りに快い山行を楽しめそうである。山頂に至るルートは5コースあり最もポピュラーな霊室ルートを歩くことにする。夜間、早朝の冷えは厳しく山道には数センチの霜柱が立っており、踏む靴の下でシャキッ、シャキッと音をたてる。 山歩きに絶好のシーズンであるのか登山者の多いのに驚く。それも何と若人の多いことか。日本の山は今なべて、中年以上が圧倒的な数であることを考えあわせると少なからず寂しい気もする。右手に有名な五百羅漢の奇岩を見ながら徐々に高度をかせいで行く。この五百羅漢の奇岩は、五百前後の大小の岩峰が立ち並び、それを人間になぞらえて五百将軍の名がついたと言われております。

 それにしても良い天気である。終始雲一つない好天のもとでの山歩きもめずらしい。目にしみる程の鮮やかな新緑、五分咲きのサツキ、そして適度に汗をかき、小休止すれば高原の春風がやさしく頬をなでる。さほど疲れも感ぜず山頂に着く。どんな山であっても山頂に立つ時の感慨は格別である。山の頂きにあってはるかかなたに広がる海原を眺めながら、改めて歩ける喜び、歩いた人だけに理解出来る充足感を味わう。
    昭和59年5月



 <会員の広場> 「新入生」

和白部会 しずか薬局 永田 静香

 今年の暑さはことのほかしのぎがたく、たいへんなものがありました。朝夕はめっきり涼しくなり、秋の風を感じているそばから、この原稿用紙の横に、コオロギが遊びにきています。

 この九月より、西鉄宮地岳線の唐ノ原駅前で、開局させていただくことになりました。これまで私は、薬剤師会のB会員で、和白部会の加藤先生のもとで、調剤中心の勉強を、その後、新生堂薬局の水田先生のところで、OTC薬局の勉強をさせていただき現在に至っております。

 今回、つくづく先輩方や友人達に感謝したいと思いました。加藤先生には、仕事以上に家族ぐるみで、おつき合いいただいて、また水田先生からは、私の開局に際し、わからない点をいろいろと教えていただき、すっかりお世話になり、まるで父親、いえ、失礼しました。お兄様のようにと訂正いたします。

 それから、開局前の思い出で、こんなことがありました。今年1月に、大学時代の先輩や友人とで、菓の花マラソン(指宿市)に出たときのことです。お正月明け2週間にしては、見事な菜の花を見ながら5Kmの道のりを完走し、満足感を味わうのもそこそこに、その日の夕方にある友人の披露宴(鹿児島城山ホテル)にマラソンメイトと急いだのです。

 指宿市から、鹿児島市内まではJR線で1時間20分ほどですが、トレーニングウエアから一転してフォーマルな装いになるのですからいささかたいへんです。

 披露宴にはなんとか間に合いましたが、類は類を呼ぶというのでしょうか、披露宴に出席された5人くらいの男性は、朝一番の飛行機で、鹿児島から福岡へ向かい西部運動場でラグビーの試合をやって、トンボ帰りに鹿児島へもどり、披露宴へという方々もありました。

 もう両手で数えても足りないほどの同級生の結婚式に出席していますが、こういうスポーツとセットになった日は初めてでした。今となっては勤務薬剤師時代のなつかしい思い出となりました。

 また、薬局の経営にはいる前に、時間があれば、経理の勉強をしてみるのも悪くないとある先生から言われ、のりやすい私は話を聞いた一週間後には夜間の経理コースへ通っていましだ。役に立てればよいのですが!

 広報の方からの「題目は自由ですから」という甘い言葉につられてついペンを走らせてしまいました。まだ、気がつかない点ばかりで、どこかのんきなところがある未熟な新入生ですが、会員の皆様どうかよろしくお願いします。
    (S58 第一薬科大卒)



 <フレッシュさん紹介> 「薬局はサービス業?」

新生堂薬局 雑餉隈店 木塚 美恵

 この薬局に勤務させていただいてもう3年半になります。まわりの方々に助けられながら、毎日楽しく過ごしています。

 私のいる所は、内科・小児科、耳鼻科からの処方せんを主に受けている調剤薬局です。卒業してからしばらくの間があったものの、初めての調剤勤務。緊張と不安の日々でした。調剤とは、処方せん通りの薬を患者さんに渡すことだと何となく考えていましたが、まず先輩に「薬を間違えないのは当たり前、それ以上の何をしてあげれるかを考えるように」ということを言われました。

 病気のこと、薬のことに対して患者さんのもっている不安を取り除く手助けができれば、と思いましたが、最初のころは窓口に立つのが恐くて、薬の説明すらスムーズにいかず、質問にもどう答えればよいのか分からないような情けない有様でしたので、せめてできるだけ親切にすることを心がけました。

 だんだん慣れてくると患者さんの方で世間話でもしていかれるようになり、まだまだ上手に話し相手にはなれませんが、なんとか聞き役を務めています。

 通りすがりの方に道を尋ねられて地図を広げたり、行き倒れの人に救急車を呼んだり、患者さんの犬を捜したり…。いろんなことがありました。薬局ってやっぱりサービス業なんですよね。

 どの位役に立てるかわかりませんが、まわりの方々に信頼していただけるようになりたいと思っています。そのためにももっと勉強もして、プライベートの時間にもいろいろな事をしたいと思います。

 たくさんの先生方と知り合って刺激を与えてもらいたいと、春から急患センターの勤務にも参加させていただきました。これからもよろしくお願いします。
(長崎大学 S61年卒)



 <部会紹介> 「博多南部会」

部会長 森川 公雄

 〈序文〉木原先生はじめ広報の皆様、本当にご迷惑おかけしまして、申し訳ございませんでした。

 〈本文〉実は、私が、広報担当理事の木原先生から、原稿を依頼されましたのは、去る6月の初めのことでして、それから約3か月、うだうだと勝手に投稿を引き伸ばしてきまして、「どうか、このまま私への原稿依頼がうやむやに闇の彼方へと、葬り去られてしまいますように。」と、私毎日、仏壇に向かって、天国の親父に懇願してまいりましたが、しかし、やっぱり憧の中それ程甘くないというか、頼みの親父も天国に行ってしまうと、聖人になってしまったのでしょうか。

 いくら息子の頼みといえど、こんな悪企み聞いてはもらえないようで……あ〜ぁ。鶴原理事、そして冷川専務から、顔を合わす度におこられ、責められ、蹴とばされ、なぐられ、ウエスタン・ラリアットに延髄切りコブラツイスト、卍固め、パワーボム、砂浜生き埋めに、校門圧死……と、(ウソですよ。…あたりまえだろーが!…お二とも優しい方です。) こんなくだらないことを誓いているうちに、これで原稿用紙一枚半を使ってしまった。

 「よしっ、あと1枚!」。ところで、部会紹介ですが、実は、私、こちらの部会にお邪魔させて頂きましたのは、つい一年半程前のことでして、未だよく知りませんのです。

 今年から部会長をさせていただいてるんですが、これから、一生懸命勉強させていただこうと思っております。と、これで終わりにすると、又おこられちゃう、うーん困った、困った。えーと、博多南部会というのは、もちろん博多区の南の……ん、と待ってよ…あっやっぱり……え、地図を開いて見ますと、博多区の南端といえば、新和町、昭南町あたりで、これは、雑餉部会でして、博多南部会は、駅南、比恵のあたりであるから、ほとんど博多区の中央ということになっています。

 なんで博多南っていうんだろう…まっいいか。とりあえず、この地域は、今後都市計画の上では、非常に変化が考えられる地域のようでして、それが楽しみでもあり、こわくもあり、といったところです。

 と、こんなもんで、いいはずがないということは十分承知致しておりますが、読んでいただいた皆様、博多南部会の皆様、木原先生はじめ広報の皆様、ゴメンなさい。許して下さい。あと1〜2年もしますと、部会の皆様のことや、地域のことも、幾分詳しくなるでしょうから。その時に今度はまじめに書かせていただきます…なんてことは絶対約束できませんので、悪しからず。

 〈結論〉どうか、皆様、広報の方々から原稿を依頼されましたら、締め切を必ず守りましょう。本当に、ふざけちまってスミマセンでした。……「これでキッチリ三枚だ、ヨシッ!」



 <トピックス> 

市薬 学術委員会

 活性炭素の催吐作用(服毒白殺に活性炭)

 薬物を飲みすぎた場合、嘔吐を引き起こす為に経口的あるいは鼻腔一胃チューブを通して活性炭を投与すべきである。と報告している (JAMA 10.1392.1989)。

 大多数の患者に嘔吐をもたらす吐根シロップは薬物を能率的に胃から取り除かないために吐根や胃洗浄はどちらも患者を危険な状態にしてしまう。活性炭素は薬物吸収が優れており、薬を飲みすぎた場合は最も効果的であるばかりでなく、安全であり、又すでに血中に吸収された薬物を取り除く手助けをする可能性もある為、薬物による自殺の場合にも効果がある。
 American Pharmacy, NS29(12),742,1989

 喫煙とβ−カロチンと肺癌

 愛煙家がタバコの直接的な有害作用によって健康を冒している危険性が多分にあることは周知のとおりであるが、その上、最近、β−カロチンのような必須栄養素も不足する事がわかった。

 β−カロチンは体内でビタミンAにかわる物質であるが、血中のβ−カロチンの濃度が高いと肺における、ある種の癌を抑制するというような肺のボディガードとしての作用が明らかにされつつある。これはβ−カロチンの抗酸化作用によるものでタバコ煙中の酸素の攻撃から肺細胞を保護しているからである。

 愛煙家の血中β−カロチン濃度が低くなるにつれて、肺癌にかかる危険性が高まるという報告が英国の著名な雑誌(New England Journal of Medicine)にのった。体内のβ−カロチンが減少している状態では扁平細胞肺癌と呼ばれる典型的な肺癌に対して発癌危険率が4倍高まることが知られている。

 愛煙家は特に努めて入参、ほうれんそう、ブロッコリー、かぼちゃ等々β−カロチンを多く含む食品を多く摂取するよう心掛けるべきである。ただし、β−カロチンの状態を改善する事によって肺癌などの疾患の発病率を低下させるか否かは今後の研究による。
 薬事新報 12.1594(1990)

 薬は危険で食事は安全か?(貧血妊婦への服薬指導と食事指導)

 @妊婦に薬を使う症状は貧血と便秘・痔である。これは周期的に変動する黄体ホルモンの濃度が高くなると腸のぜんどう運動が抑えられて便秘になるし、低くなると月経となり、出血を反復するうちに貧血となる。(鉄剤投与は妊婦の約60〜80%)

 A鉄剤は処方されたが薬は飲みたくない。胃が荒れるので適当に飲んでいる。妊婦には薬は使いたくない。

 B以上の結果、食事療法が考えられる。栄養学、血液学、産科学、いずれの教科書や参考書でも妊婦や若い女性の鉄欠乏性貧血患者の食事療法として、レバーを薦めている。 鶏レバー100g中 鉄9mgビタミンA47000IU(鉄分たっぷり料理コンテスト 入賞作品より) 鉄9mgというのは、初期の妊婦の摂るべき量の1日分にも満たないのに比べ、ビタミンAは1ケ月分相当量に近いものである。

 ビタミンAは代表的な催奇形物質である。ビタミンAの妊婦初期の付加量は"0"である。 薬は一般に純品であるが、食品は混合物である。従って特定の成分だけを補う時は、薬として与える方が適切な事もあり得る。
 月刊薬事 Vo132. Nol.1990



 「福岡大学創立30周年記念講演会・同窓会」

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1.記念講演会

日 時 9月15日(祭)午後1時半〜4時
場 所 電気ビル8号会議室

演題と講師
「一般的な癌の集学的治療」
 国立九州ガンセンター病院長
  大田溝夫 先生
「薬用入参と記憶学習」
 東京大学薬学部教授
  斉藤洋 先生

2.記念同窓会総会

日 時 9月15日(祭)午後4時半
場 所 「ニューオータニ博多」

「お祝い」

 この度、福岡大掌薬学部におかれましては、創立30周年を迎えられ、誠におめでとうございます。

 本日は、この栄ある席にお招きいただきまして心から感謝申し上げます。 貴大学薬学部同窓生は5,000名を越えられ、各界で御活躍されておりますが、福岡市薬剤師会におきましても、その中核として活動され、会の事業にも御協力いただいております。 今後は地元ではもとより、更に広く各界をリードしていただきますよう希望し、又貴同窓会の益々の御発展を祈念して、お祝いのご挨拶と致します。
平成2年9月15日
(社)福岡市薬剤師会 会長 三津家正友



 <支部だより> 「城南支部」

 七月はじめ、去年より11ケ月ぶりに城南区内科医師会代表と、第2回目の会合を開きました。出席者は、中村裕一内科医会会長、藤崎及伯先生、武元和博先生、剣持邦博先生、武田儀之先生、岸営美城南区医師会長、薬局側は希望者は出席して下さいと伝えたので6名より多く、武町先生、昭和薬局さん、薬務課から2名の出席者でした。

 少しずつではあるが、前進していると思われます。城南区全図に医院薬局を点で示し、両隣の薬局までの距離が一眼で分かります。面分業の方向へ持っていきたいと希望をのべておきました。

 八月末の若手指導者研修会にと思い、二十日締切でアンケートと認定基準確認表を全薬局から提出してもらいました。

 アンケートは国立中央病院の処方箋を受けますか、市薬に誓約書を出しましたか、また、今後ますます進展すると思われる内科医会との会話、会合に積極的に参加しますか、といったものです。それに確認表です。

 集計してはっきりしたのは、前回より内科医会との話し合いに参加する方が非常に増えたことでした。国立中央より地元薬局周辺の内科医との考えでしょう。まだ医院名は分かりませんが、七月はじめ、城南区全医師アンケートでは80名中26名が分業希望とか、前回の内科医6名がこの中に入っているでしょうが、全薬局33軒と考えると面分業への希望が見えるようです。

 今後九大、福大病院と交渉が進むと思われます。八月中には認定薬局の訪問も終わり、あと市薬の方針が明らかになれば、と待っています。

 9月6日には県麻薬中毒者相談員の会議に出席、麻薬取締法の一部改正について聞きました。小倉城野刑務所長糸井孝吉(精神科医)先生の講義あり。また城南区内全薬局に通知徹底を図る仕事が増えそうです。(報告 栗田邦彦)



 <支部だより> 「南支部」

 薬局委員の吉田邦夫先生の御尽力により、基準薬局認定についての啓蒙と理解を得るためのアンケートを行いました。

@7月20日(提出先 66軒)
 県薬会報7月号P9〜P14を読んだ上での質問及び疑問点(回収5軒7.5%)について
イ) 適合基準に100%合致していないが、努力する事で申請ができるか?また認定されるか?
ロ) 適合基準をシンプルにして下さい
ハ)
ニ) 店内、または店先に、薬剤師の名前 を出す事でネーム・プレートは不必要ではないか?
ホ) 薬品と雑品は区別し、処方箋応需は入口を別にすべきではないか?
ヘ) 自主規制、自己申請を重視して、認定に当たっては差別があってはならない。
ト) 認定基準(線引き)を明確に文書化してほしい。との意見でした。

A8月1日(提出先 66軒 回収36軒54.5%)
A) 十分に理解納得しているので質疑なし
B) 基準薬局として認定申請を予定していない
C) 無関心……どうでもよい
D) 多忙で連絡できなかった、又は読んでいない
E) その他意見がある。
 結果、A)18軒(27.2%) B)18軒(27.2%) C,D, E,は無し。
 以上でした。(報告大庭秀臣)



 <支部だより> 「博多区薬剤師会 理事・部会長会」

日 時 8月6日 7時30分
場 所 市薬会館

 福岡市薬剤師会認定基準について、県薬認定基準案を検討した結果、下記2点について、訂正の必要があるという意見が多数を占めた。

@開局時間内は、薬剤師が必ずいる事。(即ち薬局・薬剤師の社会的評価が低い原因の一つは、薬剤師の不在にあると思われるため)
A処方せんは責任をもって受け付ける事。(調剤拒否をしない事)
他に多数意見が出たが、次回8月28日の会議まで会員の声を聞いてくる事に決定した。

日 時 8月28日 7時30分
場 所 市薬会館

 県薬主催の伝達講習会に出席した森川理事より概要の説明が行われだ。講習会では城南区医師会会長の岸先生より「医師から見た薬局・薬剤師」についての講演が行われた。引き続いて認定基準についての討議に入った。8月11日荒巻県薬会長の説明をもとに議論した結果下記の意見が多数をしめた。

@ 間内は、薬剤師は必ずいること。
A 処方せんは責任をもって受ける事。(他薬局に対して紹介する事を認めると、もともと処方せん応需の意志のない会員までが基準薬局に認定される可能性がある)。
B 国立中央の処方せん応需薬局以外でも、下記の事項を守る会員は認定する事。
C 認定基準を守っていこうという意欲のある会員は認定し、問題がおきた時は除名等の処置をとる。

 次回9月6日の会議までに会員の意見を良く聞いてくる事に決定した。(報告 高杉正典)



 <広  報> 「三 師 会」

日 時 平成2年7月9日(月)午後6時
場 所 「三光園」

出席者

来賓
 福岡市長    桑原敬一
 福岡市助役   末藤 洋
 福岡市衛生局長 加藤竺子

福岡市医師会
 会長      松田一夫
 副会長     大熊隆人
 副会長     多田秀敏
 専務理事    村山 暁

福岡布歯科医師会
 会長      中富憲次郎
 副会長     中西 勇
 副会長     讃井善治
 専務理事    秋山治夫
 常務理事    井上福夫

福岡市薬剤師会
 会長      三津家正友
 副会長     松枝茂雄
 副会長     長谷川宏明
 専務理事    冷川 襄

次 第

1.開会のことば
2.当番会あいさつ(福岡市薬剤師会)
3.来賓あいさつ
4.紹介
5.乾杯(懇談)
6.閉会のことば

三師会


 「国立中央病院・市薬剤師会協議会報告」

福岡市薬剤師会 理事 小野 信昭

日 時 7月11日
出席者 国立病院(薬剤科3名 医事科1名)
    市薬剤師会(専務 社保理事3名)

○国立中央病院より要望

1.院外処方せん発行促進のため
イ) 患者さん向けの手渡しパンフレット作成依頼(院外処方せんのメリット 例・日薬のQ and A・ONEDOSEパッキング・薬品配達・等)
ロ) 薬剤科の前に掲示するパネルの原案依頼
ハ) 院内に掲示する患者向け啓蒙パネルの原案依頼

2.受け入れ薬局リストの絞り込み
 〔調剤拒否の発生〕
〇薬剤不備の為他の薬局を紹介(患者は2軒たらい回しになってしまった)
〇薬剤師不在
〇TEL番号変更時で事務所員が対応、歯科処方しか応需してないと対応。
○院内・院外の統一処方せん原案の提示(調剤録の訂正を申し出)
○院内研修の受け入れを確認
 (2〜3人で調剤・製剤等について2〜3週間程度)
○院内・院外処方せん選別・処方せんチェックの入員派遣を申し出
○月別院外処方せん枚数の報告を要望
 (薬剤科を経由する分と、しない分の内訳)
 現況.発行率はO.9%なので2〜3枚/日 70〜80/月と推定される
○ファックス処方せん発行を申し出
 (院内の調整がとれていないので解答は留保されました)
○薬剤科より薬剤師会研修会への講師派遣を依頼
 (副科長の日程の都合を調べてから解答とのこと)
○国立のドクターの講師派遣は留保されました

日 時 8月8日
出席者 国立病院薬剤科4名 医事科2名
市薬剤師会 4名
県薬務課  2名

国立中央病院・市薬剤師会協議会の内容報告

医事科より
※院内・院外統一処方せんができましたので従来の処方せんが無くなり次第切り替えられます。従って今までよりスムーズに院外処方せんが出やすくなる見込みです。
 医事科の受付印のない処方せんは医事科へきり返して下さい。
※院外処方せん枚数
4月 78
5月 98
6月 87

薬事科より

(1) 国立病院薬剤科研修は専任の担当者を国立・市薬剤師会双方で選出し9月内にカリキュラム作成に当たりたい。
(2) 薬剤科長による講習
演 題
 今なぜ分業か。病院内薬局で今何が行われているか。
場 所
市薬剤師会館
9月10日以内に日時を決定
(3) 医師による講習は8月20日の幹部会議に提案。
(4) ファックス導入・人員の派遣は薬剤科 長より院長へ答申(費用は薬剤師会の負担)
(5) 院内の患者の流れを医事科と調整。 患者向け分業促進リーフレットの配布及びパネルの掲示(薬剤科と医事科の前)が許可されましたので、出来上がり次第行います。



<商組だより> 「福岡ブロック薬業研修会」

【6月例会】

日 時 6月7日
場 所 福岡市薬剤師会館会議室
出席者 メーカー8社 卸6社 小売5名

1.挨拶
 8年間福岡市商組の顔として御活躍されました戸田昭洋先生が都合により辞任されました。長い間本当に御苦労さまでした。後任には浅学、未熟、未経験な合澤が任じられました。よろしくお願い致します。

2.地区報告
 宗像地区、粕屋地区において、再販品の価格、チラシ等の問題があり、それぞれ地区の商組で対応努力しているが、なかなか解決するところまでいかないとの事である。引き続き努力を続ける。

3.その他
 小売の吉田先生より、メーカー、卸に対し、かなり厳しく、正しい姿勢で、それぞれの役割に課さなければならないと強く申し入れがあった。

【7月例会】

日 時 7月6日
場 所 福岡市薬剤師会館会議室
出席者 メーカー5社 卸5社 小売6名

1.挨 拶

2.地区報告
 宗像、粕屋地区にて依然として問題があり、商組、薬剤師会で努力しているがまだ解決まで時間がかかりそうである。 他地区においては特に大きな問題は起きていない。

3.その他
・脱会者への出資金の返金
・大鵬薬品の薬業研修会への参加の件
     (以上 合澤英夫記)



 「理事会報告」

【第3回理事会】

日 時 8月7日(火)午後7時
場 所 市薬会館会議室
出席者 三津家会長、藤原・松枝・長谷川各副会長、冷川専務理事、細井・正岡・深江・合澤・篠崎各常務理事、木原・高杉・藤田・小野・鶴原・青谷・成澤・城戸・獺越各理事、豊福監事

議 事

1.会長あいさつ
 七月の理事会は、日程変更の為開催せず本日は第3回目の理事会になっております。 国立病院問題については病院側との協議を重ね、院内院外同一方式処方せんの作成等と準備が進められています。
 基凖薬局については市薬としての統一見解についてのご審議よろしくお願いします。

2.会務報告 冷川専務理事より報告
@県薬臨時代議員会
日 時 平成2年7月7目
場 所 県薬会館講堂
A福岡市三師会
日 時 平成2年7月9日
場 所 三光園
B城南支部内科医会との打ち合わせ 7月9日
C東区内科医会協議会 7月30日

3.委員会報告 別記

4.協議事項
@国立病院 内科医会経過報告及び対応について
A基準薬局について、認定のための協議会については、薬局委員会で試案する。
B福岡市健康週間行事について
C九州山口薬学大会について
Dその他



 「支部連絡協議会」

日 時 平成2年8月11E(土)午後3時
場 所 市薬会館第一会議室

出席者 三津家会長、藤原・松枝各副会長、冷川専務理事、細井・正岡・深江・合澤・篠崎各常務理事、木原・高杉・青谷・小野各理事
石井・国武・吉田各薬局委員
支部長 松井昌也、冨永雄造、光安龍彦、糸岐良次、南島敏彦、栗田邦彦、吉田 斌、大庭秀臣
福岡ブロック他支部 支部長、副支部長
県薬 荒巻会長、木村専務理事

議事

1.会長あいさつ
2.各委員会より事業報告
3.基凖薬局についての説明及び認定について
4.※参考資料
@基準薬局認定について、荒巻県薬会長一県薬会報8月号
A施設基準承認薬局の申請について
B「都道府県薬剤師会認定基準薬局」制度について
C日本薬剤師会制定「都道府県薬剤師会認定基準薬局」制度に係る認定基準の解釈について
D都道府県薬剤師会認定基準薬局制度運営規程(例)
E支部基凖薬局制度運営規則(例)



 「内科医会と朝日新聞記者との懇談会」

日 時 8月29日(水) 午後7時
場 所 福岡市医師会館

出席者
内科医会 中村、石原、田中、武田、添島、松口
朝日新聞 米山、薄、三浦
薬剤師会 冷川、正岡、木原
(敬省略)

テーマ
「医薬分業について」



 「表紙写真の説明」

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 とびうめ国体秋季大会の開会式を待つ多の森陸上競技場です。9月16目に撮影してもらったのですが、トラックの中の芝生が枯れないように散水中でした。

 「ふっくん道路」も見違えるほど整備され、私なんぞは、日々その恩恵に浴しています。福岡市博多区というよりは、粕屋郡志免町といったほうが"納得ーっ"という声がかかりそうな東平尾です。

 狭い農道に毛が生えたくらいの道だったのが、あっという間に片側2車線の広い道路に変身、本当に「ふっくん」さまさまです。先日の夏季大会に秋篠宮さまがお見えになった時は、
「紀子さま、見た?」
「写真、とれたー?」
「ピンクのスーツが 可愛かったネェー」
と、それはそれは紀子さまフィーバーでした。

 友達が撮ってきた写真、エスピーばかりがドアップで、その肩越しにホンのチラッとピンクの帽子と、紀子さまスマイルが写っているだけなのです。それでも彼女はその写真を目慢気に見せてくれました。

 この秋、何だかこの東平尾周辺はさわがしそうです。



 「委員会報告」

【社保委員会】

委員会活動報告
6月15日 小野、藤田、鶴原各理事、備蓄薬品資料の整備作業
6月21日 小野、藤田各理事、城南区の分業推進説明会に出席
6月22日 小野、藤田、鶴原各理事、備蓄薬品資料の整備作業
7月4日 正岡常務理事、小野、藤田、鶴原各理事、国立病院及び内科医会との今後の方針協議
7月9日 藤田理事、城南区の内科医会との分業問題協議会に出席
7月10日 正岡常務理事、問屋へ国立病院用薬品の小包装ストックの依頼に(3問屋)
     正岡常務理事、藤田理事、内科医会中村会長との協議
7月11日 正岡常務理事、小野・藤田各理事、国立病院との打ち合わせ及び資料作成
7月13日 冷川専務理事、正岡常務理事、小野理事、国立病院の患者向けポスター・リーフレット作成打ち合わせ
7月16日 正岡常務理事、問屋へ国立病院用薬品の小包装ストックの依頼に(2問 屋) 内科医会添島理事と分業の推進について協議
7月16日〜7月23日 藤田・鶴原各理事、国立病院用備蓄薬品の問屋及び会員薬局のコンピューター入力作業及び資料作り
7月23日 正岡常務理事、小野・藤田・鶴原各理事、国立病院院外処方せん説明会
7月26日 藤田理事、コンピューター資料作成
     正岡常務理事、内科医会協議会
     鶴原理事、コンピューターソフト打ち合わせ
8月4日 正岡常務理事、小野・藤田・鶴原各理事、国立病院、市薬協議会用資料作成
8月6日 藤田・鶴原各理事、NTTとFネット及びFAXに関する打ち合わせ
8月8日 冷川専務理事、正岡常務理事、藤田・小野各理事、国立病院市薬協議会

【薬局委員会】

日 時 7月10日(火) 午後7時
場 所 市薬会館
出席者 冷川専務理事、深江常務理事、青谷・小野各理事、松井(代理)・石井・国武・後藤・本村・中野・吉田各委員
1.基準薬局の基準内容の検討
2.福岡支部基準薬局制度運営規則の検討

日 時 8月8日(水) 午後7時
場 所 市薬会館
出席者 冷川専務理事、深江常務理事、青谷・小野各理事、石井・国武・後藤・本村・中野・吉田・松井(代理)各委員
1.薬草観察ハイキングについて
 福岡市と市薬との共催で10月14日に実施
2.薬と健康の週間の薬草展について
3.薬局製剤の実施調査について
4.基準薬局について

日 時 8月27日(月) 午後7時半
場 所 市薬会館
出席者 冷川専務理事、深江常務理事、青谷・小野各理事・松井(代理)・石井・国武・後藤・本村・中野・吉田各委員
1.薬草観察会について
2.健康フェアについて
3.原西校区自治連合会婦人部研修会への講師の依頼について
4.基準薬局について

【組織委員会】

日 時 7月13日(金) 午後7時
場 所 市薬会館
出席者 冷川専務理事、合澤常務理事、高杉・鶴原各理事、吉村・森川・森田・笹野・糸岐・占部・深見各委員
1.支部の組織力の強化について
2.調停委員会(仮)の設置について
3.協同組合の件について
4.会員親睦について
(イ)ソフトボール大会
(ロ)ボーリング大会
5.会員名簿の作成について

日 時 8月10日(金) 午後7時
場 所 市薬会館
出席者 冷川専務理事、合澤常務理事、高杉・鶴原各理事、吉村・森川・森田・笹野・糸岐・占部・深見各委員
1.会員名簿作成について
2.ソフトボール大会について
 10月28日 タケダ流通センターグランドを確保
3.八幡薬剤師会協同組合見学の件

日 時 8月22日(水) 午後7時半
場 所 市薬会館
出席者 冷川専務理事、合澤常務理事、高杉・鶴原各理事、吉村・森川・森田・笹野・糸岐・占部・深見各委員
1.会員名簿作成について

日 時 8月24日(木) 午後7時
場 所 千太
出席者 藤原副会長、合澤常務理事、高杉・鶴原各理事、吉村・森川・森田・笹野・糸岐・深見各委員
1.会員名簿作成進行状況報告
2.ソフトボール大会、ボーリング大会における会員親睦の今後のあり方について

【急患委員会】

 日時 7月5日(木) 午後6時
場 所 市薬会館
出席者 長谷川副会長、冷川専務理事、成澤・市花各理事、藤下・井口・打越・深見・馬場・竹尾・北島各委員
1.新急患診療センター薬局のレイアウトについて

日 時 7月25日(水) 午後6時
場 所 市薬会館
出席者 成澤・市花各理事、深見・馬場・竹尾・北島各委員
1.新急患診療センター薬局のレイアウト最終決定の件
2.新規出動者説明会報告
3.出動者名簿の配布
4.前回委員会報告の配布

日 時 8月9日(木) 午後6時
場 所 市薬会館会議室
出席者 成澤理事、篠崎常務理事、市花理事、深見・竹尾・馬場・北島各委員
1.薬局業務手引き、急患診療調剤業務手引きの改定準備について
2.県薬救急医療委員会の報告
3.出動表の作成(9月〜11月分)
4.急患センター医薬品集の編集について

【学術委員会】

日 時 7月13日(金) 午後6時半
場 所 市薬会館
出席者 長谷川副会長、篠崎・深江各常務理事、市花・成澤・藤田各理事、久池井・中島各委員
1.7月20日の学術研修会の打ち合わせ
2.9月10月の薬物療法研究会の内容検討
3.11月の学術研修会の講演依頼について
4.市薬新入教育計画(仮称)について

日 時 8月28日(火) 午後7時
場 所 市薬会館
出席者 長谷川副会長、篠崎・深江各常務理事、市花・成澤・藤田各理事、久池井・中島各委員
1.薬局実務研修内容の検討
2.次回薬物療法研究会の内容検討

【広報部会】

日 時 7月7日(土)午後7時
場 所 市薬会館
出席者 三津家会長、冷川専務理事、木原・鶴原各理事
1.西日本新聞竹井部長との会談について
2.会報7月号の編集状況について
3.「別冊市薬会報」の発行について

日 時 8月3日(金) 午後7時
場 所 市薬会館
出席者 三津家会長、冷川専務理事、木原、鶴原各理事
1.会報7月号の反省および9月号の原稿依頼について
2.フクニチ新聞への「とっておきのくすり箱」掲載について



 「研 修 会 報 告」

【学術研修会】

日 時 7月20日(金) 午後7時
場 所 市薬会館講堂
出席者数 95名勤務部会11名
演題と講師
 「高脂血症の最近の診断と治療」
 福岡大学医学部第2内科 講師 医学博士 佐々木淳先生



 「新急患センター(医師会館IF)」

福岡市医師会理事 山本愛文殿

 拝啓 初秋の候、ますますご清栄のこととお喜び申し上げます。

 先生は、市医師会の理事として広報、学校保健等たくさんの仕事をお持ちなのに、その上この四月、新会館建設(百地移転)というこの大変な時期に、急患センター事業迄引き受けさせられ、本業のお医者さまの方は、ままならぬ状態になられました。

 午後にお電話すると、衛生局にいっておりますとか、医師会の会議に出ておりますというお返事。めったにいらっしゃらないばかりかある日は、タ食を食べる暇がないくらいの殺入的スケジュールをこなして夜遅くのご帰宅。奥さまに平身低頭あやまっての夕食という状態のご様子、まことにご同情の念を禁じ得ません。

 新会館は、かなりの削減を強いられておりますとおっしゃりながら、急患センター薬局につきましては、現有28uと手狭なため56uを希望しましたところ、59.7uものスペースを確保して頂きました。

 その上、仮眠のためのベッドは準備されましたか?とか、薬局の換気は、排気は?などと、薬局業務ひいては患者さんの為に本当にめいっぱいのお心遣い、心より感謝申し上げます。

 残暑の折から、お身体に充分お気をつけられ、なおかつ無理を重ねてご活躍されますよう、お祈り申し上げます。

 敬具

福岡市薬剤師会 急患センター出動者一同
(文責 木原)

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 「新入会者・退会者」

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 「談 話 室」

専務理事 冷川 襄

 前号よりこの談話室を始め、投書をお願いしていましたが、残念ながら一通もありませんでした。仕方ないので独談室とさせて頂きます。現在最も認識しなければいけないのは、基準薬局の認定問題だと思います。何故、今こういうことを設定しなければいけないのか、「基準薬局」に認定されれば、どういうメリットがあるのか問われているようです。県薬会報の8、9月号の巻頭言で荒巻県薬会長が、述べられていますが、もう一度ここで伝えたいと思います。

 何故「基準薬局」を認定するのかと言う問いには、今後のOTC薬局がどう生き残っていくかということから考えないといけないでしょう。一つは経済界に於ける流通の合理化、とりわけ最近は外国の圧力もかかっています。医薬品もこの流通合理化の波をかぶらずには済まないでしょう。そうなれば医薬品も商品ですから、今までのような保護は見込めなくなります。

 医薬品が生命に関する特殊な商品であるということを訴えるには、医療の場と切り離す訳にはいきません。そこで地域医療の一端を担うために、面分業を進めていかねばなりません。この面分業を進めていく上での、処方せん応儒の受け皿となるのが、「基準薬局」です。

 従って薬局の中のエリート薬局を作るというのではありません。薬局の本来の業務である「処方せん調剤」と「一般用医薬品の供給」を実践していこうという姿勢です。その姿勢を示したものが、認定のための十九項目です。その項目の中に、一般用医薬品の供給と言う項目がはいっているが、福岡県では、これまでの経過から、面分業の受け皿としては調剤薬局もその核となる必要があり、一般医薬品の情報提供と変更し、日薬からも了承を得ました。

 したがって最も重要な要件は調剤拒否をしないということになります。またこの基準は努力目標であり、振り返れば薬局としての当然のことばかりです。ですから薬局をどう考えるか姿勢の問題です。選別して基準にあわない薬局を切り捨てるのではなく、努力目標を掲げて、基準薬局になれるよう引き上げていく方策が採られなければいけません。

 この会報が発行される頃には第一次の認定は終わっているでしょう。まだまだ継続して認定は行われますから、全薬局が基準薬局となれるよう努力をお願い致します。

【薬連だより】

日時 平成2年8月11日(土)
 支部連絡協議会にひき続き、次期福岡市長選挙に桑原現市長を推せんすることが了承された。



 「会務日誌」

7月3日 県薬公衆衛生委員会 13:30 県薬(藤原)
  5日 休日急患委員会 18:30(冷川)
  6日 商組研修会 13:30県薬(合澤)
  7日 県薬臨時代議員会
     広報部会 17:00市薬会館
  9日 福岡市三師会 18:00三光園(三津家、松枝、長谷川、冷川)
     城南支部内科医会打合せ
  10日 薬局委員会 19:00(冷川)
  11日 国立病院協議会 16:00(冷川、正岡、小野、藤田)
  13日 学術委員会 18:30(冷川)
  17日 福岡県献血推進協議会県庁(城戸)
  18日 企業事業主同和問題研修会 中央市民センター(三津家、細井)
  20日 学術研修会
  23日 福岡市献血推進協議会 RKKはかた(三津家)
  24日 国立中央病院受入れ薬局説明会 19:00(東、博多、南)
  25日 国立中央病院受入れ薬局説明会 19:00(中央、城南、早良、西)
  25日 急患委員会 18:00(細井)
  27日 勤務部会例会 18:30
  30日 ミヤベロンシンポジューム 西銀ホール(細井)
8月3日 福岡市福祉のまちづくり推進大会 市民会館(細井)10:00
     広報部会19:00(三津家、冷川)
  4日 社保委員会
  7日 理事会 19:00
  8日 国立病院との協議会 16:00(冷川、正岡、小野、藤田)
     薬局委員会 19:00(冷川)
  9日 急患委員会 18:00
  10日 組織委員会 19:00
  11日 支部連絡協議会 15:00市薬会館
  22日 組織委員会19:00(冷川)
23〜24日 日薬連絡協議会 日薬会館(三津家)
  24日 組織委員会19:00「千太」(藤原)
25〜26日 県薬支部研修指導者伝達講習会 グリーンカレッジ
  27日 薬局委員会 19:00(冷川)
  28日 学術委員会 19:00
  30日 高齢者サービス推進会(三津家)



 「川  柳」

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 「編集後記」

○ 洗たく物のTシャツをただみながら夏にもいいかげん厭きたなあと思っていましたら、あまりにも遅くなって出づらくなったのか、台風19号というおともを連れて、ようやく秋の登場です。同窓会を口実にスーツをひとつ買いました。

○ 特別寄稿の森るり子さんに、おそるおそる電話をして出身大学を聞きました。そして後輩だとわかったとたん、先輩風を吹かせて転載させて欲しいだの、写真を送れだのと厚かましいお願い。先輩ってこんな時は楽だなあ、ちなみに私は福大の二回卒、先輩よりは後輩の方がずっーと多いのです。

○ 基準薬局の認定問題。日薬が急に家庭薬局だ、基準薬局だと言い出して、我々会員はどうしたらよいのか、まだよく理解できないでいるのにスタートさせるなんてあんまりです。消費税の時と同じじゃないの?
 第一回目の認定締切日が20日だというのに、私はどうしょうかとまだ迷っています。うちは基準薬局ですと胸を張って言うだけの自身は無いし…。
 キジュン♪
 キジュンと日薬あせるヨイヨイ♪
 (デカンショ節で)

○ 「だだをこねた巻頭言」
 ここだけの話ですが、藤原副会長にお願いしましたら「私は事業を担当させてもらっていませんので、書けませんね」と冷たいお返事。
 三津家会長は「書いてくれるまで会報は出しませんと言いなさい」とおっしゃるし、ホトホト困りはて、それでも何とか編集を終わらせ印刷屋さんに渡す前夜、FAXで送ってくるなんぞは、見あげた度胸じゃござんせんか!これだけ書けるんだったらさっさと書いてくださればいいものを。
 今回は編集人泣かせの巻頭言です。うらみがシッカリこもっていますので、そのつもりで読んで下さい。
   (木原)

平成2年9月30日発行(隔月年6回発行)
福岡市中央区今泉1丁目1番1号
社団法入 福岡市薬剤師会
  TEL 092-714-4416
発行人 三津家正友
編集人 木原三千代
印刷所 給サ英社印刷