「今こそ薬剤師職能確立に励む時」
福岡市薬剤師会 会長 藤 野 義 彦
去る4月28目第五回代議会で会長に選任され、それぞれ役員の決定をみました。理事者一同その責任の重大さを痛感して、心新たにして誠実に若い力を駆使して行動する事を確認し、別記の業務分担で会員各位の職能確保、地位向上の一段の努力を払い会務を遂行する所存です。重点事業として次の事を行います。
1、組織の強化
(イ)区支部を結成し、より強固な会員の連帯の下に薬局機能発揮の母体とし力を結集する。
(ロ)広報活動を強化する。年に数回の会報を発行し中央情勢と報告、医師会・歯科医師会との協業ニュース、会務報告を中心に会の動向と会員よりの意見報告等を中心に会務執行の血液たらしめる。
(ハ)組織運営は部制をしき一人一役の常務理事の下に責任ある事業の推進をはかり、特に組織部、事業部には組織、薬局、社保、休日急患の四委員会を設け適切に機能させ、備蓄、情報を備えたセンターの設置を研究し早急に対策を講ずる。
2、医薬分業推進とその正常化
支部活動を活発にして受入態勢の強化と情報の提供等を中心に強力支援し、合せてその正常化のために検査センター具体化の研究を行うと共に、学術部を中心に卒後教育、医薬品情報の提供をする。
3、地域医療に於る職能強化
分業と併せて重要事項で薬局機能の認識を徹底し、大衆薬の流通の適正化、価格の安定策を関係団体と力を合せて促進し、薬局経常の安定化を目途として「ホーム薬局」の育成強化をはかる。
以上述べて来ただげで大変な事業であるが、一歩でも目標に近づく様身をいとわず努力する覚悟です。よろしく御支援を賜りたい。
健康保険の技本改正のプロセスの中で起きた日医の戦術として、七月三日よりの所謂一週間分業が決定されている。私共薬剤師会にとってはまさに非常時です。この時機を最良の話合いの場として、会員は近隣の医師と積極的に話合う事を重点として、応需態勢に速
応する備蓄DI臨時センターを設置して市医師会との協業をはかり万全を期したい。
ここで私は提言します。近代社会は個人より企業単位になっている。企業単位とは何か、それは組織力である。私共は小さい、小さいものが少力を集めて生きて行き主張する。これが薬剤師会だと思う。この点を充分に認識して頂きたい。我々会員にとって薬剤師会とは何か。会があるから私があるのではない。己があるから会があるのです。
己が薬剤師の道を選んだからこそ、先人先輩がここまで築いた薬剤師会に職能向上の連帯感で結集したのではないでしようか。ここで原点に戻って考えようではありませんか。会員の個々のメリットの有無が会のあり方、力を決定するものと云う事を。この裏返しが会員の義務となる筈です。
日本のあらゆるものが曲り角に来ていると云われています。薬剤師会も例外ではない。この会の権利と義務を再確認して今こそヘルスプロフェッションとして薬剤師職能確立に励む時ではないかと。
新執行部の事業計画
広範な事業につき処理の細かい作業を進めるため左記の委員会が設置されました。
▲ 薬局委員会
開局薬剤師の職能向上対策に就て大衆薬問題、分業とそれに付随する第二薬局、備蓄センター、検査センター、情報センターの設置等に就て事業推進して行きます。
▲ 社保委員会
処方せん受付け以後の問題に就て研究して参ります。今後処方せんの応需が増大するに伴って課題が増してくると思われます。月毎のレセプトチェック業務は社保委長会で担当します。特に自家製剤、計量加算等高度の調査を致します。
▲ 休日急患委員会
現在西新の休日急患診療センターに於て病薬、開局の諸氏に当番で出勤をお願いしておりますが、今後は委員会にて対策を立て出動ロ−テイションの決定を行いたいと思います。その他流動する市や医師公の構想に対応できるよう諸種の問題についても充分研究します。
▲ 組 織 部
市薬会員の急増と広域化に伴って、先の代議員会に於て決議された通り、区制(支部制)が発足しました。(別記参照) 叉薬局に勤務する方、病院勤務、メーカー勤務、職に就いて居られない薬剤師諸兄姉の堀り起し等について整備研究して行きます。
▲ 学 術 部
(1)福岡市休日急患診療センター医薬品集改訂版の作成
(2)「薬と健康の週間」において、「薬の相談」に病薬も参加する。
(3)薬学講習会は薬局委員会と協議して積極的に進める。会員から希望を出して頂きたい。又学術的全般に関する諸事項につき研究して行きます。
福岡市薬剤師会 区支部発足記念式典盛大に行う
六月十七日、会館会議室に於て、支部発足記念式典が、支部長、部会長、市薬役員全員出席して厳粛に、会員一同の団結と支部発展を願ってとり行われました。
式典は古賀専務の司会で、藤野会長挨拶についで、荒巻副会長より詳しく支部発足の経過報告が行われ支部長紹介の後、国武中央区支部長が代表して、支部発展と会員の協力に就て力強く宣言されました。
又来賓として、市議会議長 久保田秀己氏 県薬務課長 岩橋 孝氏 県薬会長 白木大四郎氏 県薬専務 神谷武信氏の各氏よご祝辞を頂きました。
引続き祝賀会が行われ、斎田県薬副会長の音頭で乾杯、盛会裏に開会と支部の結束を約して散会しました。
各区支部運営の基本的事項
一、市薬組織に就て各区毎に区支部をおく。
一、区支部の名称は区名を冠す。例 福岡市薬剤師会中央支部
一、県薬に定める支部については従来通りとする。
◆福岡市薬が県薬福岡支部
一、部会連絡協議会は従来通りとし構成の中に支部長を加う。
一、、当面の支部事業に就ては組織の充実、整備を主たる事業とする。
一、本年度支部運営費に就ては、分業対策費として助成交付す。
一、支部発足に伴なう市薬定款の一部改正の件は定款改正委員会をおき協議する。
部会連絡協議会 6月17日
第一次処方せん発行運動(一週間分業)について
一週間分業に就ては、色々批判は抜きにして、日薬、県薬ともに全面的に受けて立つ様決定しております。市薬においても今後市医師会との協議(六月二十二日)の結果により、尚流動的ながら、実施される場合の対応につき協議の結果、色々具体策をきめて居ります。部会長はじめ各保険薬局の全面的な協力をお願いします。
一、保険薬局の分布図作成
二、各部会毎に保険薬局が協力して近隣の医師を訪問、一週間分業、その他につき懇談し実施する医師、しない医師を確認する。
三、実施予る医師に対しては、使用薬品の貸し出しや、使用薬品のリスト、等を出してもらう様話し合う。
四、保険薬局自身も、処方せんを受け入れるか否か意志決定す。
五、部会毎に各科別の基幹薬局を決める。
六、受入れ保険薬局は「ポスター」を掲示する。
七、備蓄外の処方せんを受けた時
(イ)近隣の保険薬局に問合せ
(ロ)調剤専門薬局へ問合わせ
(ハ)問屋に発注する
(ニ)それでも不能の場合は、患者によく説明して(口頭でする)。発行医に調剤してもらう。
その他、市薬としては市医師会、問屋業界との接渉に全力をあげてあたります。今回の一週間分業が、本来の分業推進の絶好の機会と考え、多少の無理は覚悟の上で前向きに受け入れを実施して頂きたいと考えます。
勤務部会より協力
所謂「一週間分業」に就て勤務部会より特に強力な協力が得られる事になりました。
(イ)薬剤師会館内に「臨時DIセンター」が設置され有能な諸兄に常駐して頂いて、会員の諸要望に応える事になります。
(ロ)九大、福大等より研修生を約ニ十数名調剤協力員とし待機させ、開局者へ調剤応援に派遣すべく準備して頂いています。
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