第95回東区薬剤師会研修会
新年あけましておめでとうございます。
本年もよろしくお願いいたします。
1月16日 第95回東区薬剤師会研修会
今回は、福岡輝栄会病院 循環器内科 小山卓先生
特別講演
『 心不全の薬物治療:GDMT ~Fantastic Four~ポリファーマシー』
心不全の定義
心不全とは、心臓が悪いために、
息切れやむくみが起こり、
だんだん悪くなり、生命を縮める病気です。
心不全の特徴:病状が良くなったり悪くなったりと波がある。
心不全は、ガンに比べ予後が悪い
『心不全パンデミック』
慢性・急性心不全の患者は1万人/年のペースで増加している。
死亡率も増加傾向に薬剤の開発も関係している。
1990-2010年の20年間新薬の開発がなかった。
新薬の開発
2016年:ARNI
2020年:SGLT2阻害薬
左室駆出率(EF)が重要である。
HFrEF:40%未満
HFpEF:50%以上
心不全の薬物療法
GDMT(ガイドラインに基づいた薬物治療)
HFrEF:40%未満
基本薬:ACE阻害薬/ARB、β遮断薬、MRA、ARNI、SGLT2阻害薬
〇ARNI
ARNIによってACE阻害薬より予後が良く早期使用がより効果が高いというデータがある。
心不全が悪化し入院された患者様には早期に使用するケースが増えてきた。
ARNIの注意点:降圧効果が比較的高い
ACE阻害薬・ARBとの併用は禁忌
ACE阻害薬からの切り替える際には36時間以上空けてARNIを開始する。
〇SGLT2阻害薬
現在、心不全への作用メカニズムが不明
グルコース・Naの尿中排泄増加に伴い尿量増加
ヨーロッパのガイドラインにおいて
HFpEF・HFmrEFの治療は、SGLT2阻害薬が有効
利尿剤の使用は心不全における予後が悪いということがわかってきた。
なので、不必要な人への使用を避ける必要がある。
伝達講習会
東区薬剤師会 医療保険委員 中村証先生
『個別指導等における主な指導内容について』
都道府県個別指導について
指導のポイント
①保険調剤が薬学的に妥当適切に行われているか。
②保険調剤が「保険薬局および保険薬剤師療養担当規則」をはじめとする基本的ルールに則り、適切に行われているか。
③調剤報酬の請求の根拠となる事項が、その都度、調剤録等に記録されているか。
④調剤報酬請求が点数表に定められたとおり、適正におこなわれているか。
主な指導内容
1.施設基準の確認
2.各種指導料・管理料・加算の算定要件の確認
3.薬剤調整料(調剤料)に関して
4.薬歴の記録日時、ログイン記録の確認
5.指導内容と薬歴への記録の確認
6.居宅療養管理指導を算定している患者について