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【西日本新聞】百薬百話~エコノミークラス症候群~

2016年10月13日


百薬百話(ロゴ)

熊本地震後、長期間の車中泊や避難所生活が続き、あまり体を動かさないことでエコノミークラス症候群を発症しやすくなる事が問題になりました。

エコノミークラス症候群は、長時間同じ姿勢で座り続けることで足の血行が悪くなり、ふくらはぎや膝の裏にある深部静脈に血栓ができる深部静脈血栓症と、この血栓が歩行などの急な運動をきっかけに足の血管から剥がれ血流に乗って肺に到達し動脈を詰まらせる肺血栓塞栓症があります。エコノミークラス症候群は航空機利用に伴って生じた静脈血栓塞栓症を指す名称になっています。

航空機のみにならず車やオフィスで長時間座り続け同じ姿勢を続けていればどんな状況下でも起こることがあります。

静脈血栓塞栓症の症状として呼吸困難と胸痛があり、特に呼吸困難が高頻度に認められます。その他、失神や冷や汗といったショック症状、血圧低下などが出現する場合もあります。発症後は急速な対処が必要になりますが、何より発症予防することが大切です。静脈血栓塞栓症は旅行時の長時間移動だけでなく避難生活による環境下においても発症しやすくなることから、予防のための知識を心得ておくことが重要です。

航空機旅行の場合には、体をきつく締め付ける服は避け、脱水を防ぐために十分な水分補給をします。

予防の基本は歩行と運動です。歩行は足を積極的に動かすことによりふくらはぎのポンプ機能を活性化させ下肢静脈のうっ滞を減少させます。

弾性ストッキングも有効です。足首部分の圧迫圧が最も高く上にいくに従って低くなるように段階的に編み込まれたストッキングで、静脈血が心臓方向へ還流されやすくなるように工夫されています。

そして、抗凝固薬を用いた薬物的予防法があります。抗凝固薬には出血の副作用が報告されているため服用する際は出血リスクに注意が必要です。

また、納豆との相互作用がある薬もあるのでお薬を服用の際は医師、かかりつけの薬剤師に相談してください。

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(広報委員会 委員長 古賀充)

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