福岡市薬剤師会

会員管理システム

くすりのミニ情報

【西日本新聞】百薬百話~「光線過敏症」~

百薬百話(ロゴ)

「光線過敏症」は日光アレルギーとも呼ばれ、日光の紫外線が引き起こします。

遺伝疾患や代謝疾患などによる内因性のものと、内服薬の服用や湿布薬などの使用後、日光が当たった皮膚に、紅斑、浮腫、丘疹、小水疱、色素沈着などが出現するものがあります。内服薬では、通常は服用後、数日から2週間後に日光に当たって発症しますが、早い場合は数時間で、または半年以上経って発症することもあります。

光線過敏症を診断する特別な検査はありません。日光にさらされた部分にのみ発疹が出た場合は光線過敏症を疑います。その時に服用していた薬剤、皮膚に塗布・貼付していた薬剤などを詳しく調べる必要があるので、「おくすり手帳」をかかりつけの病院や薬局に持参してください。

光線過敏症を防ぐには、原因となり得る薬剤の服用時は、日光浴、海水浴を避け、紫外線をカットする衣類を着用しましょう。湿布薬などを使用するときは、当分の間は貼ったところを色物の衣類やサポーターなどで覆い、直射日光を避けてください。

光線過敏症は、数ヶ月間は、紫外線に当たると症状の増悪や再燃を繰り返すこともあります。症状が治まった後も衣服やなどで皮膚を守ることが重要です。光線過敏症と気づかずに発症を繰り返すと、慢性光線性皮膚炎になることがあります。原因不明の湿疹やかゆみなどが現れた場合は、早めに受診をし、適切な診断や治療を受けることが大切です。

百薬百話(矢野)

(広報委員会 委員 矢野由美)

福岡市薬剤師会、医薬品についてのお問い合わせはこちらCONTACT

お問い合わせ