第85回 東区薬剤師会研修会
10月25日(火)第85回東区薬剤師会研修会をハイブリッドで開催した
今回のテーマは糖尿病。講演に先立ち、住友ファーマ(株)より最近長期処方が解禁になった「ツイミーグ」に関し、最新の情報提供があった。
また学術研修委員会より、市薬で研究をしている「糖尿病患者のフォローアップ」に関してのアナウンスがあった。症例を集めているので、ぜひ登録をお願いしたい。
詳しくは市薬ホームページ https://www.fpa.gr.jp/kaiin/29520/ を参照ください。と呼びかけた
特別講演は
九州大学大学院医学研究院 病態機能内科学(第二内科) 糖尿病教室 於久 祐太郎先生を講師に迎え、「糖尿病診療における薬剤選択のポイント」と題し、講演いただいた。
糖尿病の薬物療法について歴史を振りかえりながら、処方する医師の使い勝手なども併せて紹介した。
糖尿病の治療指針を示し、最近話題のSGLT2やGLP-1受容体作動薬のような体重減少が期待される薬に関して、体重減少以外の骨折などのリスクに関して注意喚起した。
また薬剤によってリスクはそれぞれ、リスクが高いと思われるSU剤でも、患者によっては効果が高く、使い方によっては安全な薬であると話した。
好事例と困難事例の症例を示し、薬剤選択のポイントを紹介した。
薬を選ぶポイントは患者背景など、治療を継続できるかが大事で、価格や用法なども考慮すべきである。治療を続けるうえで、患者背景はとても重要であると考えると話した。
無理なく治療を続けることが大事である。入院では自分に合った治療を見つけようと患者と話している。
薬が増えたので治療の選択肢が広がった。自分に合った続けられる治療を選ぶことが大事であると話して講演を締めくくった。
講義を受けて学術担当の村田峰生委員が、患者フォローアップが義務化されており、糖尿病の薬物療法において聞き取った情報が医師と共有することが大事ではないかと話した。
また、副作用のモニタリングに関しても、より具体的な聞き方をする方がよく、一度聞いた説明も忘れていることが多いので、何度でも気になることは聞くほうが良いと話した。
また於久医師も診療に充てる時間は限られているので、薬剤師からの情報提供は大変役に立つので、ぜひお願いしたいと話した。
糖尿病のような生活習慣が治療にかかわる疾患は、薬剤師が積極的に介入していくことで、改善が期待される。治療中断にならないように、介入していきたいと思う。