第6回 日本老年薬学会学術大会で『節薬バッグ運動とポリファーマシー』について発表を行いました!
2022年5月14日(土)15日(日)に WEB開催された「第6回日本老年薬学会学術大会」シンポジウム⑨『ポリファーマシー』にて、福岡市薬剤師会職能対策委員会ECO部会 郡司 清志(総合メディカル株式会社/そうごう薬局天神中央店)が『節薬バッグ運動とポリファーマシー』の発表を行いました。
ポリファーマシーとは、複数の薬を一緒に飲むことで何かしらの問題を引き起こしている状態をいいます。
特に高齢者では、生活習慣病などと老年症候群が重積し、新たな病状が加わるたびに新たな医療機関又は診療科を受診することで、たし算的に服用薬が増えることでポリファーマシーになったり、服薬アドヒアランスが低下したり、また薬物有害事象に薬剤で対処し続ける “処方カスケード”と呼ばれる悪循環に陥る可能性があります。
その一方で、かかりつけ医による薬剤の処方状況全体の把握や、薬局の一元化などでポリファーマシーの解消に向かうことが期待されています。
福岡市薬剤師会では、以前から残薬確認による服薬アドヒアランスの向上などを目的に節薬バッグ運動、またトレーシングレポートの推進と内容の検証をしており、今回はその取り組みを発表しました。
ポリファーマシー解消のためには服薬状況の確認のみならず、その裏に隠れた患者の背景を把握し、医師をはじめとする医療機関と連携した適切な服薬支援が必要であると考えています。ポリファーマシー解消にむけて、薬局薬剤師として今後も取り組んでいきたいと考えています。